発達障害で受診状況等証明書が取れない時の対処【社労士が解説】

大人の発達障害で障害年金を申請する際、初診日のカルテ破棄や廃院などで「受診状況等証明書」が取れずにお困りの方へ。

本記事では、初診日証明が取れない場合の代替手段や客観的証拠の集め方、第三者証明の活用法を障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』が詳しく解説します。
申請を諦める前にぜひ参考にしてください。

 

 

【結論】

大人の発達障害で初めて受診した病院のカルテが破棄されていても、障害年金を諦める必要はありません。

「受診状況等証明書」が取れない場合でも、客観的な証拠(お薬手帳や当時の記録)や転院先のカルテ記録、第三者の証言などを集めることで、初診日を証明し受給につながる可能性は十分にあります。

専門的な対応が求められるため、行き詰まる前にご相談ください。

この記事が向いている方

  • 大人の発達障害と診断され、障害年金の申請を検討している方
  • 初めて受診した病院が廃院しており、初診日の証明が取れない方
  • 病院に問い合わせたら「カルテの保存期間が過ぎて破棄された」と言われた方
  • 受診状況等証明書の代わりに、どのような証拠を集めればいいか分からない方
  • 初診日の証明ができず、障害年金の申請手続きを諦めかけている方

この記事の目次

  1. 大人の発達障害における「受診状況等証明書」の役割
  2. 発達障害の初診日証明が取れない3つのよくあるケース
  3. 対処法①:受診状況等証明書が添付できない申立書の作成
  4. 対処法②:初診日を推測できる「客観的証拠」を集める
  5. 対処法③:2番目以降に受診した病院で証明書を取得する
  6. 対処法④:第三者からの証言(第三者証明)を活用する
  7. 発達障害の初診日に関する注意点と特例
  8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ

1. 大人の発達障害における「受診状況等証明書」の役割

障害年金の申請において、「初診日(発達障害に起因する症状で初めて医師の診療を受けた日)」を特定することは最も重要なステップの一つです。

この初診日を基準にして、「保険料をきちんと納めていたか(納付要件)」や、「障害の程度を認定する日(障害認定日)はいつか」が決定されます。

その初診日を公的に裏付けるための重要な書類が、初めて受診した医療機関に書いてもらう「受診状況等証明書(初診日証明)」なのです。

2. 発達障害の初診日証明が取れない3つのよくあるケース

大人の発達障害において、この受診状況等証明書が取得できないトラブルは非常に頻繁に発生します。主な原因は以下の3つです。

カルテの保存期間経過(破棄)

法律上、医療機関のカルテ保存義務は「最終受診日から5年」です。大人の発達障害の場合、幼少期や数年前の受診記録がすでに破棄されていることが多々あります。

医療機関の廃院・閉院

当時通っていたクリニックがすでに廃院していたり、院長が亡くなられたりして、記録を遡ることが物理的に不可能になっているケースです。

記憶が曖昧で病院が特定できない

生きづらさや抑うつ症状に苦しんでいた時期が昔すぎて、「いつ、どこの病院へ行ったか」の記憶が曖昧になり、初診の病院を探し出せないケースです。

3. 対処法①:受診状況等証明書が添付できない申立書の作成

カルテの破棄や廃院などの理由で証明書が取得できない場合、まずは「受診状況等証明書が添付できない申立書」という指定の書類を作成し、年金事務所へ提出します。

この書類には、「なぜ証明書が取得できないのか(令和〇年〇月に廃院したため、等)」の具体的な理由を記入します。

ただし、この申立書を提出しただけでは初診日の証明としては不十分です。
次にご紹介する「客観的証拠」をセットで提出する必要があります。

カルテの状況 年金事務所への提出物 証明の難易度
初診病院にカルテがある 受診状況等証明書 易しい(通常の手続き)
カルテ破棄・廃院している 添付できない申立書 + 客観的証拠等 やや難しい(証拠集めが必要)
証拠が一切見つからない 第三者証明や2番目以降の病院での証明 難しい(専門家のサポート推奨)

4. 対処法②:初診日を推測できる「客観的証拠」を集める

受診状況等証明書の代わりとなる客観的証拠(参考資料)を探し出します。初診日が年月日単位で完全に特定できなくても、時期を推測できる複数の資料があれば、初診日として認められる可能性があります。

初診日の参考となる資料の例

  • お薬手帳、薬袋、領収書、診察券(受診科が分かるもの)
  • 当時の健康診断の記録や、母子健康手帳の記載
  • 精神障害者保健福祉手帳などの申請時に作成された診断書のコピー
  • 生命保険の加入時に提出した告知書の控え
  • 学校の成績表、連絡帳、または勤務先の休職記録など

ご自宅に眠っている古い資料が、障害年金受給のための決定的な証拠となるケースは少なくありません。諦めずに探してみることが大切です。

5. 対処法③:2番目以降に受診した病院で証明書を取得する

一番最初の病院(A病院)のカルテがない場合でも、次に受診したB病院や、現在通院しているC病院にカルテが残っていれば、それが突破口になることがあります。

転院先のカルテには、「A病院からの紹介状」が保管されていたり、初診時の問診で「〇年〇月頃からA病院に通院していた」と本人が申し出た記録が残っていることがよくあります。

この場合、B病院で受診状況等証明書を作成してもらい、そこに記載された「前医の記録」をもって、A病院での初診日を客観的に証明できる場合があります。

6. 対処法④:第三者からの証言(第三者証明)を活用する

客観的な資料がどうしても見つからない場合の最終手段として、「初診日に関する第三者からの申立書(第三者証明)」という制度を活用します。

これは、当時のあなたの症状や、病院に通院していた事実を知っている第三者に、当時の状況を書面で証言してもらうものです。具体的には以下のような方が対象となります。

  • 当時の学校の担任の先生や部活動の顧問
  • 当時の職場の上司、同僚、産業医
  • 近所の友人や、民生委員など

※原則として三親等以内の親族(親や兄弟)は第三者として認められませんが、他の客観的証拠と組み合わせることで、例外的に親族の証言が有効になるケースもあります。

7. 発達障害の初診日に関する注意点と特例

大人の発達障害の初診日は、「発達障害(自閉スペクトラム症やADHDなど)」という診断名が下りた日とは限りません。

発達障害と診断される数年前に、「うつ病」や「不眠症」「適応障害」などの症状で精神科や心療内科を受診していた場合、その最初の受診日が発達障害の初診日として扱われる可能性が高いです。

また、発達障害に加えて「知的障害(精神遅滞)」を伴っていると診断された場合は特例があります。
知的障害の初診日は原則として「出生日」とされるため、初診日の証明書(受診状況等証明書)を取得する必要がありません。
ご自身の状況によって手続きが大きく変わるため、専門的な判断が必要です。

8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社会保険労務士事務所では、大人の発達障害をはじめ、うつ病や双極性障害など精神疾患での障害年金申請を専門にサポートしております。
カルテが破棄されていて初診日の特定が困難なケースでも、多数の受給実績がございます。

すどう社労士事務所の強み

  • 地域密着型の専門体制:越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート経験がございます。
  • 年間相談件数250件超え:積み重ねたノウハウで、初診日証明が取れない困難なケースにも的確に対応いたします。(選ばれる理由はこちら)
  • 話しやすい女性相談員が在籍:体調や不安に寄り添い、丁寧かつ親身にお話をお伺いします。
  • 納得のサポート料金:着手金などのご心配を減らし、安心してご依頼いただける体系を整えています。(サポート料金はこちら)

事務所の受給事例はこちらをご覧ください。

事務所のロゴマークであるミモザの由来

事務所概要も合わせてご覧いただけます。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 初診日が10年以上前で、どこの病院に行ったか思い出せないのですが?
A. お薬手帳や家計簿、当時の健康診断記録など、ご自宅に残っている資料から病院を特定できる場合があります。
また、ご家族や当時の知人の記憶をたどることで判明することもありますので、まずは一度ご相談ください。
Q2. 診察券は残っていますが、カルテがないと言われました。証明になりますか?
A. 診察券だけでは初診日の確定的な証明としては弱いですが、重要な「客観的証拠」の一つにはなります。
これに加えて、第三者証明や、2番目以降の病院の問診記録などを組み合わせることで受給につながる可能性があります。
Q3. 小さい頃に通っていた小児科の記録でも初診日として認められますか?
A. 発達障害特有の症状(多動、コミュニケーションの遅れなど)で小児科を受診していた場合、その日が初診日として認められる可能性があります。
小児科にカルテが残っているか確認することが第一歩となります。
Q4. 発達障害で働きながらでも障害年金はもらえますか?
A. 可能です。障害者雇用枠での就労や、職場で受けている特別な配慮、業務終了後の極度の疲労状態などを客観的に申立書へ記載することで、働きながらでも受給に至るケースは多数存在します。
Q5. 初診日の証明が取れないと、絶対に障害年金はもらえませんか?
A. 絶対にもらえないわけではありません。
カルテがなくても、今回ご紹介した「客観的証拠の積み上げ」や「第三者証明」によって受給が認められた事例はたくさんあります。諦める前に専門家である社労士に状況をお聞かせください。

10. まとめ

大人の発達障害において、初診日の証明(受診状況等証明書)が取れないトラブルは珍しいことではありません。

しかし、そこで申請を諦めてしまうのは非常にもったいないことです。

  • カルテがなくても「添付できない申立書」と「客観的証拠」で対応可能
  • 2番目以降の病院のカルテに前医の記録が残っていないか確認する
  • 当時の状況を知る人からの「第三者証明」も有効な手段となる
  • 手続きが非常に複雑になるため、早めに専門家へ相談することが受給への近道

ご相談について

発達障害の特性により、過去の曖昧な記憶を整理したり、複雑な年金手続きの書類を不備なく揃えたりすることは、想像以上の負担となります。

特に初診日の証明が取れないケースは、専門的なノウハウがなければ不支給となるリスクが高まります。

状況に応じた具体的な証拠の集め方や進め方については、無料相談で個別にご案内しています。

ご本人様だけでなく、ご家族からのご相談も大歓迎しておりますので、どんな小さな不安でもお気軽にお問い合わせください。

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すどう社労士事務所

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監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。

うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

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