大人の発達障害|幼少期からの病歴申立書の書き方【社労士が解説】

大人になって発達障害(ASD・ADHD等)と診断され障害年金を申請する際、重要な「病歴・就労状況等申立書」の書き方を障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』が解説します。

発達障害は幼少期からの経過を時系列で記載する必要があります。

乳幼児期・小中高・就労期ごとの具体例や書くべきポイント、注意点を分かりやすくまとめました。

 

大人の発達障害で障害年金受給事例はこちら

 

 

【結論】

大人の発達障害(ASDやADHDなど)で障害年金を申請する際、「病歴・就労状況等申立書」は出生時から現在までの経過を時系列で詳細に記載する必要があります。

幼少期・学生時代・就労期のそれぞれの時期において、「どのような生きづらさや困難があったか」「どのような配慮を受けていたか」を具体的かつ客観的に記載することが、受給を引き寄せる非常に重要な鍵となります。

この記事が向いている方

  • 大人になってから発達障害(ASD/ADHD等)と診断され、障害年金の申請を検討している方
  • 「病歴・就労状況等申立書」を幼少期からどのように書けばいいのか分からない方
  • 幼少期や学生時代の記憶が曖昧で、どのようなエピソードを書くべきか悩んでいる方
  • 働きながら発達障害で障害年金を申請したいが、書類作成のポイントを知りたい方
  • 埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市周辺)で発達障害の障害年金申請に強い社労士を探している方

この記事の目次

  1. 大人の発達障害における「病歴・就労状況等申立書」の重要性
  2. 発達障害はなぜ「幼少期(出生時)」からの経過を書く必要があるのか?
  3. 【年代別】幼少期・学生時代・就労期の具体的な書き方のポイント
  4. 発達障害の病歴申立書で書くべき「日常生活・就労の困難さ」の具体例
  5. 申立書作成でよくある不支給の原因と注意点
  6. 働きながら(就労中)発達障害で障害年金を申請する際の書き方
  7. 初診日の特定と昔の受診歴がない場合の対応策
  8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ

1. 大人の発達障害における「病歴・就労状況等申立書」の重要性

障害年金の審査は、原則として面接がなく、提出された「書類のみ」で行われます。そのため、提出書類の精度が審査結果を大きく左右します。

申請書類の中でも特に重要なのが、主治医が作成する「診断書」と、申請者本人やご家族が作成する「病歴・就労状況等申立書(以下、申立書)」の2つです。

診断書は医師の医学的見地から記載されますが、診察時間内だけでは把握しきれない「日常のリアルな困りごと」や「職場で受けている具体的な配慮」を審査官に直接伝えられる唯一の書類が「申立書」です。

診断書を補完し、障害の実態を伝えるために極めて重要な役割を果たします。

2. 発達障害はなぜ「幼少期(出生時)」からの経過を書く必要があるのか?

うつ病などの精神疾患の場合、発症した時期(初診日頃)から現在までの経過を記載するのが一般的です。

しかし、発達障害(ASD:自閉スペクトラム症、ADHD:注意欠如・多動症、SLD:限局性学習症など)は、先天的な脳機能の発達の偏りによる障害と定義されています。

そのため、大人になってから初めてクリニックを受診し診断された場合であっても、公的年金制度上は「生まれつき障害が存在していた」とみなされます。

申立書を作成する際は、出生時から現在までの全期間を3年〜5年程度の期間ごとに区切り、途中の期間を省略することなく連続して記載する必要があります。

幼少期から生きづらさや特性が存在していたことを時系列で一貫して証明することが求められるのです。

3. 【年代別】幼少期・学生時代・就労期の具体的な書き方のポイント

申立書を幼少期から書く際は、各年代において「どんな行動特性があり、周囲からどのようなサポートや配慮を受けていたか」を具体的に思い出すことが大切です。

1

乳幼児期〜幼稚園・保育園

言葉の発達の遅れ、視線が合わない、一人遊びを好む、強いこだわり(決まった道順でしか歩かない等)、大きな音を嫌がる(感覚過敏)、激しいかんしゃく、集団行動ができない等のエピソードを記載します。

2

小・中学校時代

友達とうまく遊べず孤立していた、いじめを受けた、落ち着きがなく授業中に離席してしまう、忘れ物や紛失物が極端に多かった、不登校傾向があった、加配教員や個別指導を受けていた等の実態を記載します。

3

高校・大学・専門学校時代

対人関係の構築が難しく部活やサークルに馴染めなかった、集団での課題提出や時間管理ができず単位を落とした、アルバイトを始めても指示が理解できず短期間で解雇・退職となった等のエピソードを盛り込みます。

4

就労期(社会人)〜現在

マルチタスクができない、ケアレスミスの多発、指示の意味を誤解してトラブルになる、職場で過度な緊張から体調を崩し二次障害(うつ病・適応障害等)を発症した、休職や転職を繰り返している状況を記載します。

4. 発達障害の病歴申立書で書くべき「日常生活・就労の困難さ」の具体例

申立書では、単に「大変だった」と書くのではなく、日常生活や仕事においてどのような支障が出ているかを客観的な事実に基づいて記述することが重要です。

評価項目 具体的な困難さのエピソード例 必要な援助・配慮の状況
適切な食事 偏食が極端で決まったものしか食べられない、調理や献立作成ができない 家族が食事を用意・管理している
身のまわりの清潔保持 入浴や歯磨きの習慣化が難しく、声かけがないと何日も放置してしまう 家族からの日常的な指示や促しが必要
金銭管理・買い物 衝動買いで計画的な金銭利用ができない、お釣りの計算が苦手 家計管理を家族が代行している
対人関係・意思疎通 相手の意図や雰囲気を読み取れずトラブルになる、電話対応ができない メールやチャットなど文章でのやり取りに限定
就労面(仕事) 複数の指示を同時に処理できない、急な予定変更でパニックを起こす 業務内容の限定、マニュアル化、指導員の配置

5. 申立書作成でよくある不支給の原因と注意点

書類作成の知識がないままご自身で申立書を作成すると、意図せず不支給や等級低下を招いてしまうリスクがあります。

診断書と申立書の内容の食い違い

主治医が作成した診断書の「日常生活の状況」と、本人が書いた申立書の内容に矛盾があると、書類の信頼性が損なわれて審査で不利になります。

「できること」を強調しすぎてしまう

無理をして「一人で通院できる」「家事も少しはできる」などと記載してしまうと、障害の程度が軽度であると判断される危険があります。

感情的な文章や愚痴になっている

会社や主治医への不満・感情的な訴えに終始してしまうと、年金審査で必要な「障害の状態や生活制限の事実」が伝わらなくなります。

6. 働きながら(就労中)発達障害で障害年金を申請する際の書き方

「働いていると発達障害では障害年金がもらえない」と思い込まれている方が非常に多いですが、決してそのようなことはありません。

就労中であっても、以下のような「就労上の配慮」や「実情」が申立書で明確になっていれば、受給が認められるケースは多数存在します。

  • 障害者雇用枠で採用され、障害特性に合わせた業務の配慮を受けている
  • 一般企業勤務だが、指示出しの工夫や業務量の削減など周囲の理解・サポートがある
  • 職場では何とか働いているものの、帰宅後は疲弊しきって家事や身の回りのことが一切できない
  • 家族の手厚いサポート(朝起こす、服の準備、メンタルケア等)があって初めて出勤できている

表面的な「就労事実」だけでなく、職場や家庭での援助の実態を申立書にしっかりと落とし込むことが成功のポイントです。

7. 初診日の特定と昔の受診歴がない場合の対応策

発達障害の障害年金申請でよく問題となるのが「初診日」の証明です。

大人になって初めて発達障害と診断された場合、その診断を受けた病院が初診日になるわけではありません。

「生きづらさや精神的な不調を感じて、初めて精神科や心療内科を受診した日」が初診日となります。

例えば、昔「うつ病」や「適応障害」と診断されて受診した病院があれば、その病院が初診となります。

もし昔受診した病院のカルテが廃棄されていて「受診状況等証明書」が取得できない場合でも、診察券やお薬手帳、当時の家計簿、第三者の証明などを収集することで初診日を客観的に証明できる可能性があります。

8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社会保険労務士事務所では、発達障害(ASD・ADHD・知的障害など)を抱えるご本人様やご家族様に寄り添い、確実性の高い障害年金申請を専門にサポートしております。

すどう社労士事務所の強み

  • 発達障害に特化した丁寧なヒアリング:記憶が曖昧な幼少期や学生時代のエピソードも、専用のヒアリングシートを活用して自然に引き出します。
  • 地域密着・豊富な実績:越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・川口市を中心に埼玉県全域で年間250件超えのご相談に対応(JR南越谷駅・新越谷駅徒歩3分)。
  • 女性相談員による親身な対応:体調や精神的な負担に配慮し、優しく丁寧にお話をお伺いします。
  • ご家族様からのご相談も大歓迎です。
  • 申立書作成のフルサポート:不支給リスクを最小限に抑え、診断書との整合性を保った客観的で完成度の高い申立書を作成します。

事務所の名前の由来にもなっている「ミモザ」の花言葉には「感謝」「思いやり」という意味が込められています。

お客様の不安に寄り添うサポートを心がけています。ミモザの由来についての詳細はこちらをご覧ください。

すどう社労士事務所の実際の受給事例はこちらから確認いただけます。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 幼少期の記憶がほとんどないのですが、病歴申立書は書けますか?
A. はい、書くことができます。ご家族(親御様やご兄弟)からの聞き取り、母子手帳、小中学校の通知表(指導要録)、過去のメモなどを集めることで当時の状況を再現できます。
当事務所では丁寧なヒアリングでエピソードを整理いたします。
Q2. 幼少期に病院を受診していなくても、出生時から書く必要がありますか?
A. はい、必要です。発達障害は生まれつきの特性であるため、医療機関への受診歴がない時期であっても「どのような子供だったか」「学校生活でどんな困難があったか」を記載する必要があります。
Q3. 診断書には「適応障害」と書いてありますが、発達障害で申請できますか?
A. 適応障害などの神経症は原則として対象外ですが、背景に発達障害が存在し、主治医が診断書に発達障害の病名を併記している場合や、病状の実態が発達障害と同等と認められる場合は申請が可能です。
Q4. 現在働いていて収入がある場合、発達障害で障害年金はもらえませんか?
A. 収入があっても受給できる可能性は十分にあります。
職場で受けている業務上の配慮(短時間勤務、業務制限、指導員の配置等)や、日常生活での援助の実態を申立書で証明することが鍵となります。
Q5. 自分で書いた申立書と社労士が作成する申立書では何が違いますか?
A. 社労士は障害年金の認定基準や審査官が見るポイントを熟知しているため、医学的診断書との整合性を保ちながら、客観的で受給に結びつきやすい申立書を作成することができます。
Q6. 過去に遡って一括で年金を受け取る(遡及請求)ことは可能ですか?
A. 障害認定日(初診日から1年6ヶ月経過した日)時点で医療機関を受診しており、当時の障害等級に該当する診断書が取得できれば、最長5年分遡って一括受給できる可能性があります。

10. まとめ

大人の発達障害で障害年金を申請する際の「病歴・就労状況等申立書」は、幼少期からの生きづらさや困難を客観的に伝える重要な書類です。

  • 発達障害の申立書は出生時から現在までを途切れなく時系列で記載する
  • 乳幼児期・小中高・就労期ごとの具体的エピソードと周囲のサポート状況を整理する
  • 診断書の内容と申立書の内容に矛盾がないよう整合性を意識する
  • 就労中であっても職場で受けている特別な配慮や家庭での援助実態があれば受給可能
  • 書類作成に不安がある場合は、無理をせず専門家である社労士へ相談する

ご相談について

大人になってから発達障害の診断を受け、過去の生い立ちや記憶をたどりながら長文の申立書を作成することは、ご本人様やご家族様にとって大変な精神的・身体的負担となります。

「幼少期の記憶が曖昧で何を書けばいいか分からない」「自分の働き方で受給できるのか不安」とお悩みの方は少なくありません。

すどう社労士事務所では、一人ひとりのご事情を親身にお伺いし、適切な申請手続きをフルサポートいたします。**ご家族からのご相談も歓迎**しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

無料相談のご予約方法

すどう社労士事務所

お電話・LINE・メールよりご都合の良い方法でお問い合わせください。

TEL:048-788-3717 受付時間:平日 9:00〜19:00(※ LINE・メールは24時間受付)

監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。
うつ病・発達障害・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

まずはお気軽に無料相談をご利用ください

ご希望の条件やお悩みに合わせた具体的な進め方をサポートいたします。

投稿者プロフィール

sudo
sudo
ご相談のご予約
048-788-3717

平日 9:00 - 19:00(土日祝日は要相談)
LINE・メールは24時間受付