双極性感情障害で障害年金を受給する方法【すどう社労士事務所】

双極性感情障害(そうきょくせいかんじょうしょうがい)とは、一般に「躁うつ病」とも呼ばれ、気分の高揚や活動性の亢進が見られる「躁(そう)状態」と、意欲低下や気分の落ち込みが見られる「うつ状態」という、対極にある2つの状態を繰り返す精神疾患です。

単なる気分の波や性格の問題ではなく、脳の神経伝達物質や神経回路の働きの不調が関与していると考えられている精神疾患の一つです。

双極性障害(躁うつ病)で障害年金を受給する方法や受給要件、1級〜3級の判定基準、2026年度最新の受給金額、うつ状態・躁状態特有の申請時の注意点や働きながらの請求ポイントまで障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』がわかりやすく解説します。

 

すどう社労士事務所が大切にしていること(3つのお約束)

1.信頼と安心と笑顔をお届けします。
2.お一人おひとりに合った最善をサポートします。
3.心と身体に寄り添い丁寧に対応いたします。

 

【結論】

双極性感情障害(躁うつ病)は、公的障害年金の確固たる支給対象です。

「躁状態のときは動けるから対象外になるのでは」「働いている期間があると受給できないのでは」と不安を抱く方が非常に多いですが、気分循環による日常生活・労働の著しい制限が客観的に証明できれば、受給できる可能性は十分にあります。

適切な準備とポイントを押さえた書類作成が受給への大きな鍵となります。

この記事が向いている方

  • 双極性障害(躁うつ病)と診断され、気分の波や意欲低下で生活・仕事に不安がある方
  • 休職中や退職後で、今後の生活費や医療費の支えとなる収入を確保したい方
  • 「躁状態のときは元気に見えるため年金の対象にならないのでは」と心配な方
  • 診断書や病歴・就労状況等申立書で、病状の波をどう医師や年金機構に伝えるべきか悩んでいる方
  • 埼玉県(越谷市・春日部市・草加市・さいたま市・川口市周辺)で双極性障害に詳しい専門社労士を探している方

1. 双極性感情障害(躁うつ病)でも障害年金はもらえる?

障害年金は身体の障害だけでなく、精神疾患も法的に定められた支給対象です。

双極性感情障害(双極性障害・躁うつ病)は、日本年金機構の「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン」においても「気分(感情)障害」の代表例として明確に対象と位置づけられています。

双極性障害は、うつ状態のときの「強い意欲低下や無気力、希死念慮」だけでなく、躁状態(軽躁状態)における「過度な浪費、多弁・易怒性、計画性のない行動」などによって、日常生活や対人関係、社会生活全般に深刻な困難をもたらす傷病です。

外見からは元気そうに見える時期があるため周囲から誤解されやすい疾患ですが、長期にわたり安定した日常生活や就労が困難である実態が認められれば、障害年金による経済的支えを受けることができます。

2. 双極性障害で障害年金を受給するための「3つの基本要件」

双極性障害で障害年金を受給するためには、病名だけでなく公的年金制度が定める以下の3つの要件をすべてクリアする必要があります。

要件①:初診日要件

双極性障害の原因となる症状について、初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、公的年金制度(国民年金または厚生年金)に加入していることが必須です。

要件②:保険料納付要件

初診日の前日時点で、それ以前の保険料納付期間(免除を含む)が一定以上あることが求められます。

原則として全保険料納付期間の3分の2以上、または直近1年間に未納がないことが必要です。

要件③:障害認定日要件

原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日(障害認定日)、または請求日時点において、法令で定められた障害等級(1級〜3級)の基準に該当している必要があります。

3. 双極性障害における障害等級(1級〜3級)の認定目安

双極性障害の審査では、「日常生活能力の判定」および「日常生活能力の程度」が総合的に審査されます。
躁状態とうつ状態の双方の局面を含め、一人で生活を営む上でどれほどの困難や援助が必要とされているかが等級判断の基本軸です。

障害等級 日常生活・労働の実態目安 対象となる年金制度
1級 他人の全面的な援助を受けなければ、日常生活の身の回りのこと(食事・排泄・清潔保持など)がほとんどできない状態。在宅療養や入院生活が常態化しているレベル。 障害基礎年金
障害厚生年金
2級 日常生活に著しい制限を受け、誰かの支援や声かけがなければ単身での生活が極めて困難な状態。病院内のデイケアや家族の支援頼みで、通常の就労が著しく制限されるレベル。 障害基礎年金
障害厚生年金
3級 日常生活はある程度自立できている面もあるが、労働において著しい制限を受ける、または労働に著しい制限を加えることを必要とする状態。 障害厚生年金のみ

※初診日に国民年金に加入していた場合(自営業・フリーランス・専業主婦・無職など)は1級または2級のみが対象となります。
初診日に厚生年金に加入していた会社員・公務員の方は、3級の障害厚生年金を受給できる可能性があります。

4. 【2026年度】双極性障害で受け取れる障害年金の金額目安

障害年金の年金額は年度ごとに改定が行われます。
2026年度(令和8年度)における障害年金の給付水準の目安は以下のとおりです。

4-1. 障害基礎年金(初診日に国民年金加入の方)

障害基礎年金は等級ごとに定額で支給され、対象となる高校生以下の子(または20歳未満で障害等級1・2級の子)がいる場合は加算がつきます。

  • 1級:年額 1,059,125円(月額換算 約88,260円)+ 子の加算
  • 2級:年額 847,300円(月額換算 約70,608円)+ 子の加算

※子の加算額(2026年度):第1子・第2子は1人あたり年額 243,800円、第3子以降は1人あたり年額 81,300円。

4-2. 障害厚生年金(初診日に厚生年金加入の方)

障害厚生年金は、障害基礎年金に加えて現役時代の平均給与(標準報酬月額)や加入月数に応じた「報酬比例の年金額」が合算されます。

  • 1級:障害基礎年金1級 + 報酬比例の年金額(1.25倍)+ 配偶者加給年金(年額 243,800円)
  • 2級:障害基礎年金2級 + 報酬比例の年金額 + 配偶者加給年金(年額 243,800円)
  • 3級:報酬比例の年金額(※最低保障額:年額 635,500円/月額換算 約52,958円)

公的年金制度において、障害年金は原則として全額非課税です。所得税や住民税がかからず、全額を日々の療養生活費や医療費に充てることができます。

5. 双極性障害特有の難しさ!受給申請で失敗しないための重要注意点

双極性感情障害は単極性のうつ病と異なり、気分の浮き沈みが極端であることから、障害年金の審査において特有の落とし穴が存在します。

診察時の「元気な姿」だけで診断書が書かれてしまう

軽躁状態や気分が良い日に受診すると、医師に対して「最近調子が良いです」と過度に前向きに話してしまい、うつ状態の深刻な寝たきり状態や躁状態での異常行動がカルテに反映されない場合があります。

「うつ病」から「双極性障害」への診断名変更と初診日

最初はうつ病と診断され、数年後に躁症状が現れて双極性障害に変わる例が多く見られます。
この場合、同一の気分障害の一連の経過と判断され、原則として最初の「うつ病で受診した日」が初診日として扱われます。

躁状態での浪費やトラブルが書面に抜け落ちる

障害年金の判定では、無計画な高額出費、借金、対人トラブルなど、躁状態における社会生活の破綻実態も重要な判断材料です。
本人の記憶が薄く申立書から漏れてしまうケースが多いため丁寧な振り返りが必要です。

6. 働きながら・休職中でも双極性障害で障害年金は受給できる?

「仕事をしていると、精神疾患では障害年金は絶対に不支給になる」という噂を耳にすることがありますが、これは正確ではありません。

6-1. 職場での配慮や就労実態の客観的提示がポイント

精神障害の判定基準では、単に就労しているかどうかだけでなく、「職場でどのような支援・配慮を受けているか」「就労を継続するためにどれほどの日常生活上の犠牲を払っているか」が重要な審査要素となります。

  • 障害者雇用枠で採用され、体調に合わせた短時間勤務や業務量の配慮を受けている
  • 気分の波に合わせて柔軟な当日欠勤や休憩、リモートワークが認められている
  • 家族の手厚いサポートや服薬管理があってようやく出勤できている
  • 帰宅後は疲弊しきってしまい、食事や入浴、掃除などの身の回りのことが一切できない

病歴・就労状況等申立書において、これらの就労制限や援助の実情を具体的に記載し、主治医にも就労実態を正確に共有して診断書に反映してもらうことが、受給の可能性を広げる鍵となります。

7. 双極性障害で障害年金を申請する5つの具体的ステップ

双極性障害を抱えながら手続きを一人で進めるのは大変なエネルギーを要します。
全体のロードマップをあらかじめ把握しておきましょう。

1

初診日の確認と医療機関の特定

気分障害の症状で初めて精神科や心療内科(または内科等)を受診した日と病院名を特定します。

2

受診状況等証明書(初診日証明)の取得

初診時の病院に依頼し、カルテに基づいた受診証明書を取り付けます。転院歴がある場合は必須の手続きです。

3

現在の主治医への診断書作成依頼

うつ状態の辛さだけでなく、躁状態での逸脱行動や日常生活・就労の困難さをメモ等にまとめ、医師に正確な実態を伝えて作成を依頼します。

4

病歴・就労状況等申立書の作成

発症から現在に至るまでの病状の推移、通院歴、就労や日常生活における具体的な不便や周囲の援助状況を書面に詳しくまとめます。

5

年金事務所への提出・受給決定

添付書類(住民票・年金手帳・通帳コピー等)を揃えて年金事務所等へ提出します。
審査期間(約3〜4ヶ月)を経て年金証書が届きます。

8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社会保険労務士事務所では、双極性障害をはじめとする気分障害やうつ病などの精神疾患に関する障害年金請求を数多くサポートしてまいりました。

すどう社労士事務所の強み

  • 地域密着の相談体制:越谷市・春日部市・草加市・さいたま市・川口市を中心に、埼玉県全域の事情に精通した社労士が親身に対応いたします(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅からアクセス良好)。
  • 年間250件超の豊富な相談実績:うつ病からの病名変更、初診日カルテ廃棄時の証明、就労継続中の申請など、複雑な双極性障害の請求実績を豊富に蓄積しています。
  • 話しやすい女性相談員が在籍:気分の波や繊細なお悩みに対しても、プレッシャーを与えず温かく丁寧にお話を伺います。
    外出が難しい方やご家族様からのご相談にも柔軟に対応しています。
  • 安心のサポート料金体系:着手金や相談料で大きなご負担を感じることがないよう、受給決定まで安心して伴走できる料金体系を採用しています。

すどう社労士事務所の受給事例はこちらからご確認いただけます。

事務所のシンボルであるミモザの由来についてもぜひご覧ください。

9. よくある質問

Q1. 躁状態のときは元気に過ごせますが、双極性感情障害でも年金は受け取れますか?
A. 受給できる可能性は十分にあります。
障害年金の審査では、一時的な活動性だけでなく、躁状態とうつ状態を繰り返すことによる生活の破綻や気分の波の大きさ、援助の必要性が総合的に評価されます。
Q2. 最初は「うつ病」と診断され、後から「双極性感情障害」に診断名が変わった場合の初診日はどうなりますか?
A. 一般的にうつ病から双極性感情障害への変更は同一の気分障害の一連の経過とみなされるため、原則として「最初にうつ病の疑いで受診した日」が初診日となります。
Q3. 障害者手帳を持っていなくても、障害年金を請求することはできますか?
A. はい、申請可能です。
精神障害者保健福祉手帳と公的障害年金は管轄も根拠法令も異なる別制度です。
手帳をお持ちでなくても、障害年金の等級要件を満たしていれば受給できます。
Q4. 双極性感情障害で障害年金をもらっていることが、職場や周囲に知られる心配はありますか?
A. 日本年金機構から勤務先や周囲へ受給の事実が直接連絡されることはありません。
ご自身から職場に話さない限り、外部に知られる心配はございませんのでご安心ください。
Q5. 過去に遡って障害年金を一括で受け取る(遡及請求)ことはできますか?
A. 初診日から1年6ヶ月を経過した「障害認定日」時点のカルテに基づき当時の診断書が取得でき、かつ当時の病状が等級に該当していれば、法律上の時効である最大5年分を遡及して受給できる可能性があります。
Q6. 初診時の病院が閉院していたり、カルテが廃棄されていたりする場合は諦めるしかありませんか?
A. 諦める必要はありません。
当時の診察券、お薬手帳、健康保険の給付記録、家計簿、当時の第三者による証明など、複数の客観的資料を組み合わせることで初診日を証明できる場合があります。
Q7. 社労士に相談・依頼するメリットは何ですか?
A. 双極性感情障害特有の気分の波や日常生活の困難さを的確に整理し、主治医へ正確な生活実態を伝えるためのアドバイスを行います。
また、難解な病歴申立書の作成や行政手続きを代行することで、受給可能性を高めつつ心身の負担を大幅に軽減できます。

10. まとめ

双極性感情障害は、気分の大きな波によって日常生活や社会生活に深刻な支障をきたす傷病であり、公的障害年金の大切な支給対象です。

  • 双極性感情障害は障害基礎年金(1・2級)および障害厚生年金(1〜3級)の対象傷病
  • 受給には「初診日要件」「保険料納付要件」「障害認定日要件」の3要件を満たすことが必要
  • うつ状態の寝たきり状態だけでなく、躁状態での浪費や行動トラブルも正しく反映させることが重要
  • 働きながらであっても職場の配慮や周囲の支援実態があれば受給できる可能性がある
  • 気分の波や体調の波がある疾患だからこそ、無理をせず障害年金専門の社労士へ早めにご相談いただくことが推奨されます

ご相談について

双極性感情障害は、躁状態とうつ状態が交互に現れるため、「辛い時期には書類を書く気力が全く湧かない」「調子が良い時期には手続きの必要性を過小評価してしまう」といった疾患特有の難しさがあります。
療養中のお身体で複雑な行政手続きを完結させるのは、極めて大きなご負担となります。

すどう社労士事務所では、ご相談者様の体調の波に寄り添い、丁寧かつ無理のないペースで受給に向けた準備を進めてまいります。
ご家族様からのご相談でも大丈夫です。
経済的な不安を少しでも軽くし、安心して療養に専念できる環境づくりをお手伝いいたします。

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監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、越谷・春日部・草加市・さいたま市・川口市を中心に、埼玉県全域に対応している。年間250件超えのご相談を受けている。うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

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