障害年金2級以上で保険料は法定免除?損得と注意点【すどう社労士事務所】

障害年金1級・2級に認定されると国民年金保険料が全額免除される「法定免除」の対象になります。

全額免除になれば保険料を支払う負担が減りますが、老齢年金への影響が出てまいります。
全額免除の「法廷免除」を選択するか、将来の老齢年金のことを考えて保険料を支払うかの選択は自由です。

ここでは「法廷免除」のメリット・デメリットを障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』がわかりやすく解説します。

すどう社労士事務所が大切にしていること(3つのお約束)

1.信頼と安心と笑顔をお届けします。
2.お一人おひとりに合った最善をサポートします。
3.心と身体に寄り添い丁寧に対応いたします。

 

 

 

【結論】

障害年金(障害基礎年金または障害厚生年金)の1級または2級を受給している方は、国民年金保険料の「法定免除」の対象となり、法律に基づいて保険料全額の納付が免除されます。

市区町村役場や年金事務所へ届出を行うことで保険料の支払いが免除されますが、「将来の老齢基礎年金額への反映度合い」や「会社員(厚生年金加入中)の取り扱い」など、あらかじめ把握しておくべき損得の分かれ目があります。

ご自身のライフプランに合わせて適切に選択することが重要です。

この記事が向いている方

  • 障害年金1級または2級を受給中で、国民年金保険料の支払いに負担を感じている方
  • 障害年金を受給すると保険料が本当に免除されるのか正確な仕組みを知りたい方
  • 法定免除を利用すると将来もらえる老齢年金が減ってしまうのか不安な方
  • 過去に遡って障害年金が決定し、支払い済みの保険料が返ってくるか知りたい方
  • 会社員として厚生年金に加入しながら障害年金2級以上を受給している方
  • 埼玉県(越谷市・春日部市・草加市・さいたま市・川口市周辺)で障害年金や年金手続きに詳しい社労士を探している方

1. 障害年金2級以上で該当する「法定免除」とは?

公的年金制度の保険料免除には、所得状況などに応じて審査を受ける「申請免除」のほかに、法律に定められた要件に該当した場合に当然に保険料の納付が免除される「法定免除」があります。

障害基礎年金、または障害厚生年金の1級・2級を受給している方は、この法定免除の対象に該当します。

年金事務所または市区町村の窓口へ所定の届出を行うことで、受給権が発生した月以降の国民年金第1号被保険者期間について、保険料全額の納付が免除されます。

1-1. 法定免除の対象となる主な条件

  • 障害基礎年金または障害厚生年金の1級または2級を受給していること
  • 生活保護法による生活扶助を受けていること
  • 国立ハンセン病療養所などで療養していること

病気やケガにより障害を抱えている方の経済的な負担を軽減するため、障害年金2級以上の方には毎月の保険料を免除する心強いセーフティネットが用意されています。

2. 法定免除になる人・ならない人の違い(3級や厚生年金加入者)

障害年金を受給しているすべての方が自動的に保険料免除になるわけではありません。受給等級や加入している年金種別によって取り扱いが明確に分かれます。

受給等級・年金加入区分 法定免除の該当可否 制度上の注意点・補足
障害年金 1級・2級(自営業・フリーランス・無職などの第1号被保険者) 対象(全額免除) 窓口へ「法定免除理由該当届」を提出することで、国民年金保険料の全額が免除されます。
障害厚生年金 3級(第1号被保険者) 対象外(免除されない) 法定免除の対象は1級・2級のみです。納付が困難な場合は所得に応じた通常の「申請免除」を検討します。
会社員・公務員(厚生年金加入中の第2号被保険者) 厚生年金保険料は対象外 給与から天引きされる厚生年金保険料そのものは法定免除の対象になりません。天引きが継続します。

特に注意が必要なのは、会社に勤めて厚生年金に加入している場合です。

厚生年金保険料には国民年金相当分も含まれていますが、厚生年金保険料そのものが免除されるわけではありません。

法定免除はあくまで「国民年金第1号被保険者」としての保険料が対象となります。

3. 法定免除の大きなメリットと知っておくべきデメリット

法定免除には毎月の家計負担を直接軽減できるメリットがある一方、将来の老齢年金受給額に関わる留意点もあります。

メリット:月々の保険料負担がゼロに

毎月約1万7千円台〜1万8千円前後の国民年金保険料を支払う必要がなくなります。

また、免除期間中も「年金受給資格期間(10年要件)」として確実にカウントされます。

メリット:国庫負担分が将来の年金に反映

保険料を未納にしてしまうと将来の年金受取額の計算でゼロ扱いになりますが、法定免除の場合は国庫負担分(現行制度では2分の1)が将来の老齢基礎年金額に反映されます。

注意点:将来の老齢基礎年金が減額

全額納付した場合と比較すると、免除期間分は満額の2分の1で計算されるため、将来65歳以降に受け取る「老齢基礎年金」の給付額が少なくなってしまいます。

4. 将来の老齢年金を減らさない「追納」と「納付申出」の選択肢

「将来もし症状が軽快して障害年金が停止し、老齢基礎年金を受け取ることになった場合の減額が心配」という方に向けて、年金額を満額に近づける仕組みが整えられています。

4-1. 過去10年以内なら後から納められる「追納制度」

法定免除を受けた期間の保険料は、申出が承認された月から過去10年以内であれば後から納付(追納)することができます。追納を行うことでその期間は通常納付扱いとなり、将来の老齢基礎年金を本来の満額水準へ引き上げることができます。

※免除を受けた年度から数えて3年度目以降に追納する場合、当時の保険料額に政令で定める一定の加算額が上乗せされます。

4-2. 免除を受けずに通常納付を続ける「納付申出」

法律の改正により、障害年金1級・2級の受給権者であっても、本人が希望すれば法定免除を選択せず、通常通り保険料を納める(納付申出を行う)ことが可能になりました。

家計に一定のゆとりがあり、将来の老齢基礎年金を確実に満額で確保したい方にとって有効な選択肢です。

5. 過去に遡って認定された場合、支払った保険料は返ってくる?

障害認定日請求などで過去数年分さかのぼって受給権が認められた(遡及認定された)場合、すでに納めていた過去の国民年金保険料はどうなるのでしょうか。

この場合、受給権が発生した年月以降に納めていた国民年金保険料は、原則として還付(返金)されます。

年金事務所から還付手続きの書類が届き、申請することで指定の金融機関口座へ振り込まれます。

ただし、「将来の老齢基礎年金額を減らしたくないため、すでに納めた保険料はそのまま納付済期間として残したい」という場合は、申出を行うことで納付済のまま維持することも認められています。

6. 法定免除を受けるための手続き・必要書類

障害年金1級または2級が決定しても、自動的に保険料免除へ切り替わるわけではありません。

原則として所定の届出を行う必要があります。

1

年金証書の受け取り

障害年金の審査通過後、日本年金機構から自宅へ「年金証書」が郵送されます。

証書に記載されている障害等級(1級または2級)を確認します。

2

必要書類の準備

年金証書、基礎年金番号通知書(または年金手帳)、マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類を揃えます。

3

法定免除理由該当届の提出

お住まいの市区町村役場の国民年金担当窓口、または最寄りの年金事務所へ「国民年金保険料法定免除理由該当届」を提出します。

7. 法定免除の手続きでつまずきやすい注意点

制度の仕組みを正しく把握していないと、思わぬトラブルや手続きの遅れにつながることがあります。

届出を出さずに督促状が届いてしまう

受給が決まっただけで自動免除されると思い込み放置していると、未納扱いとなり年金事務所から納付督促状が届くことがあります。

証書が届いたら速やかに届出を行いましょう。

会社の厚生年金も免除されると誤解する

お勤め先で給与天引きされる厚生年金保険料は免除対象外です。

「給与の手取りが増える」と誤解されやすいため事前の認識が大切です。

口座振替の停止タイミングのズレ

口座振替で保険料を前納していた場合、手続き後も行き違いで口座から引き落とされることがあります。

過誤納分は後日還付されますが、早めの窓口確認をおすすめします。

8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社労士事務所では、精神疾患・がん・脳血管障害・心疾患・難病など幅広い傷病における障害年金の請求サポートはもちろん、受給決定後の法定免除の手続きや受給後の将来設計までトータルでお応えしております。

すどう社労士事務所の強み

  • 地域密着の相談体制:越谷市・春日部市・草加市・さいたま市・川口市を中心に、埼玉県全域に対応しております(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅から徒歩3分)。
  • 年間相談件数250件超えの実績:積み上げた豊富なノウハウをもとに、複雑な初診日証明や遡及請求、受給後の各種手続きまでスムーズに導きます。
  • 話しやすい専門スタッフが寄り添う対応:ご本人の体調に配慮し、専門用語をわかりやすく解説しながら親身に寄り添います。ご家族からのご相談も大歓迎です。
  • わかりやすい料金設定:サポート料金の明瞭化を徹底し、安心してご相談いただける環境を整えています。

すどう社労士事務所の受給事例はこちらをご覧ください。

事務所のシンボルであるミモザの由来もご紹介しています。

9. よくある質問

Q1. 障害年金2級を受給していれば、自動的に保険料は免除されますか?
A. 自動的には免除されません。
日本年金機構から年金証書が届いた後に、お住まいの市区町村役場または年金事務所へ「国民年金保険料法定免除届」を提出する必要があります。
Q2. 法定免除を受けると、将来受給する老齢基礎年金は減額されますか?
A. 法定免除を受けた期間は、将来の老齢基礎年金額の計算において満額の「2分の1」として計算されるため、全額納付した場合と比べると年金額が少なくなります。
ただし、過去10年以内であれば追納して満額に回復させることが可能です。
Q3. 障害厚生年金3級を受給していますが、法定免除の対象になりますか?
A. 3級は法定免除の対象になりません。
法律上の免除要件は「1級または2級」と規定されています。収入減などで納付が厳しい場合は、所得基準に基づく「一般の申請免除」を検討することになります。
Q4. 会社で厚生年金に加入しながら働いていますが、給料からの天引きはなくなりますか?
A. 給料から控除される厚生年金保険料は免除されません。法定免除はあくまで「国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス・無職等)」の保険料を対象とした制度です。
Q5. 法定免除期間の保険料は、後から追納したほうが得ですか?
A. 65歳以降も継続して障害年金を受給する可能性が高い場合、障害年金の非課税給付を選択できるため、必ずしも追納が得になるとは限りません。
一方で、将来障害年金が停止する可能性がある場合や老齢年金を増やしたい場合は追納が有効です。状況に応じた判断が必要です。
Q6. 過去3年前にさかのぼって2級の受給が決まりました。支払い済みの保険料は戻ってきますか?
A. 受給権が発生した年月以降に納めた国民年金保険料は、原則として全額還付(返金)されます。年金事務所から還付通知が届きます。
なお、将来の老齢年金を減らさないために納付済のまま残す申出を行うことも可能です。

10. まとめ

障害年金1級・2級に該当した際の国民年金保険料「法定免除」について、重要ポイントをまとめました。

  • 障害年金1級・2級受給者は、届出により国民年金保険料が全額「法定免除」となる
  • 自動的に免除とはならず、年金証書到着後に役所や年金事務所への届出が必要
  • 法定免除期間は将来の老齢基礎年金が2分の1計算となるが、10年以内なら追納できる
  • 障害厚生年金3級は対象外であり、勤務先の厚生年金保険料自体も免除されない
  • 過去に遡って認定された場合、重複して納付していた保険料は原則として還付される

ご相談について

障害年金を受給できるようになると、日々の生活を支える給付金に加え、国民年金保険料の法定免除といった手厚い経済支援を受けられるようになります。

しかしながら、「自分の病状やケガで2級以上に認定されるのか」「初診日の特定や複雑な申立書をどうまとめればよいのか」など、ご自身だけで手続きを進めるのは心身ともに大変な負担となります。

すどう社労士事務所では、初診日調査から診断書の記載内容確認、病歴・就労状況等申立書の作成まで、専門家として一貫したサポートを行っています。

ご家族からのご相談でも大丈夫です。ひとりで悩まずに、まずは安心してお話しをお聞かせください。

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監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、越谷・春日部・草加市・さいたま市・川口市を中心に、埼玉県全域に対応している。年間250件超えのご相談を受けている。

うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

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