うつ病で障害年金‼受給する方法と認定基準【すどう社労士事務所】

うつ病は「心の骨折」や「エネルギーの枯渇」とも表現されるように、外見からはその苦しみが伝わりにくいという特有のしんどさがある、といわれます。

体が鉛のように重く、朝起き上がることや入浴することすら、想像を絶するエネルギーを消費します。
さらにご本人を深く苦しめるのが、「自分が怠けているだけではないか」「周囲に迷惑をかけて申し訳ない」という強い自責の念と焦燥感です。
また、症状には波があるため、少し調子が良い日に無理をしてしまい、その反動で翌日に全く動けなくなってしまうこともあり、これが周囲からの「やればできるのに」という誤解を生む原因にもなります。

日々ご相談者様のこれまでの病歴や生活の様子を伺う中で、こうした見えない痛みや、今日まで何とかやり過ごしてきた途方もないご苦労に触れる場面も多いこととお察しします。
そうした極限状態にある方へかける思いやりの言葉は、「受容」「肯定」「安心感」が軸となる、と考えます。

こちらでは、うつ病で障害年金の申請を行う具体的な手順や必要書類、認定基準を障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』が詳しく解説します。

 

【結論】

うつ病が原因で日常生活や仕事に著しい支障が出ている場合、障害年金を申請することが可能です。

うつ病の申請手続きでは、「初診日の確実な特定」「日常生活の実態を反映させた診断書」「整合性の取れた病歴・就労状況等申立書」の3点が成否を分ける重要ポイントです。

体調不良で気力や体力が低下している時期だからこそ、制度の要点を正しく理解し、無理のない手順で準備を進めることが受給への近道となります。

この記事が向いている方

  • うつ病の悪化により仕事ができず、今後の生活費や医療費に強い不安を感じている方
  • 休職期間満了や退職が迫っており、障害年金の具体的な申請手順を知りたい方
  • 精神科・心療内科を受診する前に不眠や頭痛で内科を受診しており、初診日が分からない方
  • 診察時にうまく辛さを伝えられず、診断書の内容が実態より軽くならないか心配な方
  • 「働いていると精神疾患では年金がもらえない」と思い込んで申請を迷っている方
  • 体調が優れず、年金事務所や医療機関との複雑なやり取りをご自身だけで進めるのが困難な方
  • 埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市周辺)でうつ病の障害年金申請に強い社労士を探している方

この記事の目次

  1. うつ病で障害年金を申請できる条件とは?
  2. 申請前に確認すべき「3つの基本受給要件」
  3. うつ病における障害等級(1級〜3級)の認定基準と目安
  4. 【2026年度】うつ病で受給できる障害年金の金額目安
  5. うつ病で障害年金の申請を行う5つのステップ
  6. 審査を左右する「3大書類」と作成時の重要注意点
  7. 働きながら・休職中でもうつ病で申請できる?
  8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ

1. うつ病で障害年金を申請できる条件とは?

うつ病とは、気分が深く落ち込む、何に対しても意欲や喜びが持てないといった精神症状に加えて、不眠や倦怠感、食欲不振などの身体症状が長期間続き、日常生活や労働に著しい支障をきたす疾患です。

「障害年金は手足の障害や失明など、外見から分かる身体障害のためのもの」と思われがちですが、公的年金制度において、うつ病をはじめとする精神疾患は明確な支給対象に位置付けられています。

病気によって働くことが著しく制限されている方や、身の回りのこと(入浴・着替え・家事など)に家族の援助を必要としている方であれば、現役世代の方であっても生活を支える給付として申請する正当な権利があります。

1-1. 申請を検討すべき具体的な状態

  • 朝起き上がることができず、一日の大半を布団やベッドの中で過ごしている
  • 買い物や食事の用意、掃除、洗濯などが一人ではできず、家族のサポートや声かけに頼っている
  • 人との会話や外出に極度の恐怖・疲労を感じ、通院以外は自室に引きこもりがちである
  • 集中力や判断力が低下し、長期休職を余儀なくされている、または退職して再就職の見通しが立たない

2. 申請前に確認すべき「3つの基本受給要件」

うつ病が原因で障害年金を請求する際には、病気の辛さだけでなく、公的年金法が定める以下の「3つの基本要件」を満たしているか事前に確認する必要があります。

要件①:初診日要件

うつ病に関する症状(不眠、強い不安、気分の落ち込み、動悸など)で、初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していることが条件です。

要件②:保険料納付要件

初診日の前日時点で、それまでの加入期間のうち一定割合以上の年金保険料を納めている(または免除・学生納付猶予の手続きをしている)必要があります。

要件③:障害認定日要件

原則として初診日から1年6ヶ月が経過した日(障害認定日)において、法令で定められた障害等級(1級〜3級)の基準に該当している必要があります。

3. うつ病における障害等級(1級〜3級)の認定基準と目安

うつ病などの精神疾患は血液検査や画像データによる数値化が難しいため、国が定める『精神の障害に係る等級判定ガイドライン』に基づき、診断書記載の日常生活能力や就労の困難さを総合的に評価して等級が決まります。

障害等級 うつ病における状態の目安 申請できる年金制度
1級 他人の援助を受けなければ日常生活がほとんどできない状態(常時介助が必要、在宅療養や入院が続いている状態) 障害基礎年金
障害厚生年金
2級 日常生活に著しい制限を受け、一人での生活が著しく困難な状態(家庭内での援助が必要であり、労働によって収入を得ることができない状態) 障害基礎年金
障害厚生年金
3級 労働が著しい制限を受けるか、または労働に著しい制限を加えることを必要とする状態(職場の特別な配慮や軽作業への制限が必要な状態) 障害厚生年金のみ

※初診日に「国民年金」へ加入していた方(自営業、主婦、学生、無職など)は1級または2級のみが対象となります。

「厚生年金」へ加入していた会社員・公務員等の方は3級でも支給対象となります。

4. 【2026年度】うつ病で受給できる障害年金の金額目安

障害年金の給付額は、初診日に加入していた年金制度(国民年金か厚生年金か)、認定された等級、および生計を維持している配偶者やお子様の有無によって決まります。

4-1. 障害基礎年金(初診日に国民年金加入)

  • 1級:年額 1,059,125円(月額 約8.8万円)+ 子の加算
  • 2級:年額 847,300円(月額 約7.0万円)+ 子の加算

※障害基礎年金には3級の制度はありません。

4-2. 障害厚生年金(初診日に厚生年金加入)

障害厚生年金の場合、1級・2級であれば障害基礎年金に加えて現役時代の報酬額や加入期間に応じた「報酬比例の年金」が上乗せされます。

  • 1級:障害基礎年金1級 + 報酬比例の年金額(1.25倍)+ 配偶者加給年金
  • 2級:障害基礎年金2級 + 報酬比例の年金額 + 配偶者加給年金
  • 3級:報酬比例の年金額(最低保障額:年額 635,500円)

※障害年金は法令上非課税所得として扱われるため、所得税や住民税が引かれることはありません。

5. うつ病で障害年金の申請を行う5つのステップ

うつ病で障害年金の申請を行う際は、以下の5つのステップに沿って段階的に準備を進めていきます。

1

初診日の特定と年金記録の確認

うつ症状で初めて病院を受診した時期を特定し、年金事務所で納付要件を満たしているか照会・確認します。

2

受診状況等証明書(初診日証明)の取得

初診時の医療機関に依頼し、初診日を証明する書類を作成してもらいます(初診から転院がない場合は省略可能です)。

3

主治医へ専用診断書の作成を依頼

現在の主治医に「精神の障害用」の診断書(様式第120号の4)を作成してもらいます。

診察室では見えにくい家庭での困りごとを事前に伝えておくことが大切です。

4

病歴・就労状況等申立書の作成

発症から現在までの通院歴、就労状況、日常生活での具体的な支障をご自身(または代理人)が書面にまとめます。

5

年金事務所への提出と審査

年金請求書や住民票などの必要書類一式を揃えて提出します。

提出後、通常3〜4ヶ月程度で審査結果(年金証書)が届きます。

6. 審査を左右する「3大書類」と作成時の重要注意点

精神疾患の審査は、面接などは行われずすべて「提出書類による書面審査」で行われます。

そのため、以下の3大書類の精度と整合性が何より重要です。

①受診状況等証明書:精神科前の「内科」に注意

不眠や頭痛、倦怠感などで精神科より先に内科等を受診していた場合、その内科を受診した日が初診日と判断されることがあります。

初診日を誤って申請すると要件確認や証明書類に狂いが生じるため、慎重な見極めが必須です。

②診断書:診察時に無理をして元気に見せない

診察時に「大丈夫です」「変わりありません」と答えてしまうと、自宅で寝込んでいる辛さが診断書に反映されないケースが非常に多く見られます。

日常生活の不自由さを事前にメモにまとめて主治医に共有する工夫が有効です。

③申立書:診断書との内容の食い違いを防ぐ

ご自身が記入する申立書の内容と、主治医が書いた診断書の日常生活評価に矛盾があると、審査機関から疑義を持たれ、不支給や等級低下の原因となります。

両者の内容が正確に一致しているか確認が必要です。

7. 働きながら・休職中でもうつ病で申請できる?

「仕事をしていると精神疾患の障害年金は絶対に落ちる」と思い込まれている方が多いですが、一概にそうとは言えません。

7-1. 就労実態や職場の配慮が考慮されます

うつ病を抱えながら勤務している場合でも、健常者と同じように働けているかどうかが審査されます。以下のような事情がある場合は、就労中であっても受給が認められる可能性があります。

  • 障害者雇用枠で採用され、業務内容や勤務時間で特別なサポートを受けている
  • 同僚や上司の理解により、急な体調不良による欠勤・早退・遅刻が認められている
  • 軽作業や補助業務のみを担当し、責任のある業務を免除されている
  • 仕事に出るだけで体力を使い果たし、帰宅後は寝たきりで家事や身の回りのことが一切できない

休職中の方や、傷病手当金を受給中の方でも申請手続きを進めることは可能です。

(※同一傷病で障害厚生年金を受給する場合は傷病手当金との併給調整が行われます)

8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社会保険労務士事務所では、うつ病・双極性障害・統合失調症・発達障害などの精神疾患をはじめ、幅広い傷病での障害年金申請を専門にサポートしております。

すどう社労士事務所の強み

  • 地域密着型の専門体制:越谷市・春日部市・草加市・ンさいたま市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート実績がございます(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅徒歩3分)。
  • 年間相談件数250件超えの実績:初診日の特定が難しい案件や、就労中の申請、傷病手当金からの切り替えなど、多様な事例に対応しています。
  • 話しやすい女性相談員が在籍:気力が湧かない時期でも安心してお話しいただけるよう、丁寧で親身なヒアリングを徹底しています。
  • ご家族様からのご相談でも大丈夫です。
  • 安心のサポート料金体系:着手金に関するご心配を減らし、安心してご依頼いただける料金体系を整えています。

すどう社労士事務所の受給事例はこちらをご覧ください。

事務所名「ミモザ」に込めた想いについてはミモザの由来をご覧ください。

9. よくある質問

Q1. うつ病で障害年金を申請したら、勤務先や家族に知られてしまいますか?
A. 原則として、日本年金機構からお勤め先やご家族へ障害年金の申請や受給の事実が直接通知されることはありません。
個人情報やプライバシーは固く保護されています。
Q2. 精神障害者保健福祉手帳を持っていませんが、申請できますか?
A. はい、申請可能です。精神障害者保健福祉手帳と障害年金は根拠法令が異なる別の制度です。
手帳を所持していなくても、年金の等級基準を満たしていれば受給できます。
Q3. 初診時の病院がかなり前でカルテが破棄されている場合はどうすればいいですか?
A. 診察券、お薬手帳、健康診断の記録、領収書、当時の家計簿、第三者の証明など、当時の受診を客観的に示す複数の代替資料を揃えることで初診日を証明できる場合があります。
諦めずにご相談ください。
Q4. 過去に遡って年金をまとめて受け取る(遡及請求)ことは可能ですか?
A. 障害認定日(初診日から1年6ヶ月後)の時点で障害等級に該当していたことが当時のカルテや診断書で証明できれば、法律上の時効(最大5年分)にかからない範囲で遡及して一括受給できる可能性があります。
Q5. 体調が悪く、事務所まで面談に行くのが難しいのですが対応してもらえますか?
A. もちろんです。お電話やLINE、メール、郵送を活用し、ご自宅から一歩も出ずに手続きを進める体制を整えております。
また、ご家族様による代理のご相談も承っております。
Q6. 自分で申請するのと専門の社労士に依頼するのとでは何が違いますか?
A. 障害年金専門の社労士に依頼することで、初診日特定のつまずきや書類の不備を防ぎ、実態に即した適切な等級での認定を目指すことができます。
また、最もエネルギーを要する書類収集や作成の負担を大幅に軽減できます。

10. まとめ

うつ病が原因で生活や仕事に大きな困難を抱えている場合、障害年金は経済的な安心と生活の基盤を取り戻すための大切なセーフティネットです。

  • うつ病も公的年金制度における明確な支給対象疾患である
  • 申請前に「初診日要件」「保険料納付要件」「障害認定日要件」の3つを確認する
  • 精神科受診前の内科受診が初診日となるケースに注意する
  • 主治医へ日常生活の困りごとを正しく伝え、診断書と申立書の整合性を保つ
  • 心身の負担を減らし適切な申請を行うため、早めに障害年金専門の社労士へ相談する

ご相談について

うつ病で気力や体力が低下している中、複雑な年金制度のルールを調べ、病院や年金事務所を行き来して申請書類を整えることは想像以上の心身の負担となります。

「自分の状態で申請できるのか」「初診日がいつか特定できない」など、少しでもご不安がある場合は一人で抱え込まずにご相談ください。

すどう社労士事務所では、ご相談者様の体調に配慮しながら丁寧にお話をお伺いしております。

ご家族からのご相談も歓迎していますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、越谷・春日部・草加市・さいたま市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。

うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

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