肺がんの障害年金と呼吸機能の診断書を社労士が解説【すどう社労士事務所】

肺がんで障害年金を申請する際、「呼吸機能の診断書」が非常に重要な役割を果たすケースがあります。

本記事では、障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』が、呼吸機能検査の数値基準や在宅酸素療法の影響、診断書作成のポイントを分かりやすく解説いたします。

肺がんが原因で障害年金の申請をお考えの方のご参考になれば幸いです。

 

 

【結論】

肺がんで障害年金を申請する場合、「がん用の診断書」だけでなく、「呼吸機能の診断書」を用いることで実態を正しく評価してもらえるケースがあります。

動脈血ガス分析などの検査数値や、在宅酸素療法の有無が等級判定の大きな基準となります。

ご自身の症状(息苦しさなのか、全身の衰弱なのか)に合わせて適切な診断書を選び、医師へ日常生活の支障をしっかり伝えることが受給への第一歩です。

この記事が向いている方

  • 肺がんの治療中で、息苦しさから仕事や日常生活に支障が出ている方
  • 在宅酸素療法(HOT)を行っており、障害年金が受給できるか知りたい方
  • 抗がん剤や放射線治療の副作用で体力が低下し、今後の生活費に不安がある方
  • 肺がんの場合、どの種類の診断書を使って申請すべきか迷っている方
  • 呼吸機能検査の数値が障害等級の基準に当てはまるか確認したい方
  • 埼玉県(越谷市・春日部市・草加市周辺)で障害年金専門の社労士を探している方

この記事の目次

  1. 肺がんでの障害年金「呼吸機能」での評価とは?
  2. 呼吸機能の診断書で重要となる検査数値と等級の目安
  3. 肺がんの障害年金申請で失敗しないための3つのポイント
  4. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
  5. よくある質問(FAQ)
  6. まとめ
  7. ご相談について

1. 肺がんでの障害年金「呼吸機能」での評価とは?

肺がんが原因で呼吸が苦しくなり、仕事や家事などの日常生活に著しい制限が出ている場合、障害年金の支給対象となる可能性があります。

しかし、肺がんの障害年金申請は「がんそのものの診断書」を使うべきか、「呼吸機能の診断書」を使うべきか、申請の切り口によって判断が分かれるという特徴があります。

1-1. 呼吸器疾患としての評価と悪性新生物としての評価

肺がんでの申請において、病状の実態を正しく反映させるためには、主に以下の2つのアプローチが考えられます。

  • 呼吸器疾患としての評価
    肺がんの進行や手術による肺の切除などにより、肺機能そのものが低下し、息切れや呼吸困難が主な症状となっている場合です。
    このケースでは「呼吸機能障害用の診断書(様式第120号の4)」を使用し、検査数値を中心に評価を受けます。
  • 悪性新生物(がん)としての評価
    がんそのものによる全身の衰弱、強い倦怠感、または抗がん剤や放射線治療による重篤な副作用(吐き気、激しい痛み、貧血など)が日常生活を制限している場合です。
    この場合は「血液・造血器・その他の障害用の診断書(様式第120号の7)」を用いることが一般的です。

※症状が多岐にわたる場合は、両方の診断書を取得して総合的に審査を求めることも有効な選択肢となります。

1-2. 障害年金を受給するための3つの基本要件

診断書の種類に関わらず、障害年金を受給するためには公的年金制度が定める以下の3つの基本要件を満たしている必要があります。

  • 初診日要件:肺がんに関連する症状(咳が止まらない等)で初めて医師の診察を受けた日に、国民年金または厚生年金に加入していること。
  • 保険料納付要件:初診日の前日において、一定以上の年金保険料を納付(または免除)していること。
  • 障害認定日要件:原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日において、法令で定められた障害等級に該当する状態であること。

2. 呼吸機能の診断書で重要となる検査数値と等級の目安

呼吸機能の診断書を用いて申請する場合、医師の問診や自覚症状だけでなく、客観的な「検査数値」が等級判定の非常に重要な基準となります。

2-1. 呼吸機能検査の主な指標

障害年金の認定基準では、主に以下の検査結果が評価の指標として用いられます。

動脈血ガス分析

血液中の酸素(PaO2)と二酸化炭素(PaCO2)の量を測定する検査です。

酸素分圧が低いほど、重症と判定されやすくなります。

スパイロメトリー等

一秒率(FEV1.0%)や予測肺活量1秒量などを測定する、いわゆる肺活量の検査です。数値を基に異常の程度が判定されます。

2-2. 在宅酸素療法(HOT)を行っている場合

肺がんで呼吸機能が著しく低下し、在宅酸素療法(HOT)を導入している場合、障害年金の審査においては「原則として3級」と認定される目安が設けられています(初診日が厚生年金の場合)。

ただし、「3級にしかならない」というわけではありません。

在宅酸素療法を行っていても、動脈血ガス分析の数値が極めて低い場合や、日常生活の制限が非常に大きいと認められた場合は、さらに上位の等級(2級や1級)に認定される可能性も十分にあります。

2-3. 障害等級(1級〜3級)の状態目安

呼吸器疾患による障害等級の一般的な目安は以下の通りです。

障害等級 状態の目安(呼吸機能障害の場合) 対象となる年金
1級 呼吸困難が強く、身の回りのことも自力ではできず、常に寝たきりに近い状態。 障害基礎年金
障害厚生年金
2級 家庭内の極めて温和な活動はできるが、それ以上の活動では呼吸困難が生じ、外出や労働が著しく困難な状態。 障害基礎年金
障害厚生年金
3級 労働に著しい制限を受けるか、労働に制限を加える必要がある状態。(在宅酸素療法を含む) 障害厚生年金のみ

3. 肺がんの障害年金申請で失敗しないための3つのポイント

呼吸機能の低下を理由に障害年金を申請する際、押さえておくべき重要なポイントを解説します。

事前の準備が審査結果を大きく左右します。

ポイント1:適切な診断書を見極める

前述の通り、肺がんは症状によって用いるべき診断書が異なります。
呼吸器内科に通院していても、全身の倦怠感が強い場合は「がん用の診断書」の方が実態を反映しやすいケースがあります。
ご自身の主訴が「息苦しさ」なのか「全身の衰弱・痛み」なのかを見極めることが重要です。

ポイント2:自覚症状や日常生活の制限を具体的に伝える

呼吸機能の検査数値は重要ですが、それだけで等級が決まるわけではありません。
「少し歩くだけで息が切れて休んでしまう」「入浴や着替えにも時間がかかり疲弊する」といった、日常生活での具体的な支障(臨床所見)を医師にしっかりと伝え、診断書に記載していただくことが不可欠です。

ポイント3:診断書と申立書の整合性を取る

ご自身で作成する「病歴・就労状況等申立書」は、診断書の数値を補完する重要な書類です。
検査の時は一時的に頑張れて数値が良く出たとしても、普段の生活では息苦しくて動けないという実態がある場合、その乖離を申立書で論理的かつ具体的に説明することが求められます。

4. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社会保険労務士事務所では、肺がんをはじめとする悪性新生物や呼吸器疾患の障害年金申請を専門にサポートしております。

すどう社労士事務所の強み

  • 地域密着型の専門体制:越谷市・春日部市・草加市・さいたま市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート経験がございます。
  • 年間相談件数250件超えの実績:がんの進行具合や治療歴を丁寧にヒアリングし、最適な診断書の選択や、初診日特定が難しいケースにも対応いたします。
  • 話しやすい女性相談員が在籍:治療の副作用や息苦しさでお辛い体調に寄り添い、親身にお話を伺います。ご本人様はもちろん、ご家族様からのご相談も大歓迎です。
  • 納得のサポート料金:着手金や相談料に関するご心配を減らし、安心してご依頼いただける体系を整えています。サポート料金の詳細はこちらをご覧ください。

すどう社労士事務所の受給事例はこちらをご覧ください。

すどう社労士事務所のロゴであるミモザの由来についてはこちらでご紹介しております。

5. よくある質問(FAQ)

Q1. 初診日はいつになりますか?肺がんと診断された日ですか?
A. 原則として、肺がんに関連する症状(長引く咳、息切れ、胸の痛みなど)で「初めて医療機関を受診した日」が初診日となります。
健康診断で異常を指摘されて受診した場合は、その受診日が初診日となるケースが一般的です。
Q2. 在宅酸素療法を始めましたが、障害年金の等級はどうなりますか?
A. 在宅酸素療法(HOT)を行っている場合、初診日が厚生年金であれば「原則として3級」の目安となります。
ただし、呼吸状態がより深刻であったり、日常生活への支障が大きいことが診断書で証明されれば、2級以上に認定される可能性もあります。
Q3. 働きながらでも肺がんで障害年金をもらうことはできますか?
A. 可能です。
職場での配慮(業務内容の軽減、テレワークの活用、休憩時間の確保など)の実態や、就労による著しい疲労感を適切に申立書等で説明することで、働きながらでも受給に至るケースは多数ございます。
Q4. 呼吸機能の診断書と、がんの診断書の2枚を提出することは可能ですか?
A. はい、可能です。
呼吸機能の低下と、抗がん剤等による全身の衰弱(悪液質など)の両方の症状が重い場合は、複数の診断書を提出して総合的に審査を受けることが有効な場合があります。
Q5. 検査数値はそこまで悪くないのですが、息苦しくて日常生活が困難です。受給の可能性はありますか?
A. 検査数値だけで全てが決まるわけではありません。
数値が基準に満たなくても、実際の日常生活での制限や臨床所見が重いことを医師にしっかりと記載していただき、申立書で実態を補足することで受給の可能性を見出すことができます。

6. まとめ

肺がんによる障害年金の申請では、呼吸機能の低下という側面に焦点を当てたアプローチが重要になるケースが多くあります。

  • 病状に合わせて「呼吸機能の診断書」と「がんの診断書」を見極める
  • 客観的な検査数値(動脈血ガス分析など)と在宅酸素療法の有無が重要な指標となる
  • 数値だけでなく、日常生活での息苦しさや制限を医師に正しく伝えることが必須

専門的な判断が求められるため、書類の準備や申請に不安がある場合は、お早めに障害年金専門の社労士へご相談されることをお勧めします。

ご相談について

肺がんの治療や進行に伴う息苦しさの中で、複雑な障害年金の申請手続きをご自身で進めるのは、想像以上の身体的・精神的な負担となります。

特に、呼吸機能の診断書を用いるべきか、がん用の診断書を用いるべきかの判断は専門的な知識が求められます。

状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。

ご本人様の体調が優れない場合は、ご家族からのご相談も歓迎しておりますので、どうぞご無理をなさらずにお問い合わせください。

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監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。
うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

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