糖尿病性網膜症で障害年金はもらえる?【社労士が解説】

糖尿病性網膜症による視力低下や視野狭窄で生活や就労に支障が出てお困りの方へ。

障害年金を受給するための条件や、視力・視野の障害等級基準について。

働きながら受給できるかなど、障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』が詳しく解説します。

申請の最重要ポイントである「初診日」の注意点もまとめましたので、ご参考にしていただけましたら幸いです。

 

糖尿病の合併症で障害年金受給の事例はこちら

 

 
【結論】

糖尿病性網膜症などの合併症による視力低下や視野狭窄は、障害年金の対象です。

「身体障害者手帳がないともらえない」「働きながらでは受給できない」と誤解されがちですが、視力や視野の数値が障害等級の要件を満たしていれば給付の対象になります。

糖尿病による合併症の場合、「初診日」の捉え方が特殊であるため、適切な準備と書類作成を行うことが受給への大きな一歩となります。

この記事が向いている方

  • 糖尿病性網膜症により視力が低下し、今後の生活費や仕事に不安を感じている方
  • 視野狭窄があり、一人での外出や階段の上り下りが怖くなってきた方
  • 働きながら視力障害で障害年金を受給できるか知りたい方
  • 糖尿病が原因の視力障害における「初診日」の考え方が分からない方
  • 埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市周辺)で障害年金専門の社労士を探している方

この記事の目次

  1. 糖尿病性網膜症(視力障害)でも障害年金はもらえる?
  2. 受給に必要な「3つの基本要件」と「初診日」の注意点
  3. 視力・視野障害における障害等級(1級〜3級)の基準
  4. 【2026年度】視力障害で受け取れる障害年金の金額目安
  5. 働きながらでも糖尿病性網膜症で障害年金は受け取れる?
  6. 糖尿病性網膜症の申請で失敗しないための注意点
  7. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
  8. よくある質問(FAQ)
  9. まとめ

1. 糖尿病性網膜症(視力障害)でも障害年金はもらえる?

糖尿病が悪化し、合併症として「糖尿病性網膜症」を発症して視力低下や視野狭窄が起きた場合、障害年金の支給対象となります。

障害年金は、病気やケガによって日常生活や就労に著しい制限が生じている方の生活を支えるための公的な制度です。

「視力が著しく低下して文字が読めない」「視野が狭くなり、物にぶつかりやすくなった」といった客観的な見えづらさが、眼科の検査数値によって確認できれば対象となります。

身体障害者手帳を持っていなくても申請可能

よくある誤解として「身体障害者手帳を持っていないと障害年金はもらえない」というものがありますが、これは事実ではありません。

手帳の制度と障害年金の制度は全くの別物です。

手帳の等級に該当しなかった方や、手帳の申請をしていない方でも、障害年金の基準を満たしていれば受給できる可能性があります。

2. 受給に必要な「3つの基本要件」と「初診日」の注意点

障害年金を受給するためには、公的年金制度が定める3つの条件(要件)を満たす必要があります。

要件①:初診日要件

障害の原因となった病気で、初めて医師の診療を受けた日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していることが条件です。

要件②:保険料納付要件

初診日の前日時点で、一定以上の年金保険料を納めている(または免除等の手続きをしている)必要があります。

要件③:障害認定日要件

初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日)において、法令で定められた障害等級に該当する状態である必要があります。

【重要】糖尿病性網膜症の「初診日」に関する注意点

糖尿病性網膜症で障害年金を申請する場合、最もつまずきやすいのが「初診日」の証明です。
合併症である網膜症の場合、「眼科を初めて受診した日」ではなく、「原因となった糖尿病(または高血糖)で初めて医師の診察を受けた日」が初診日となります。

糖尿病の発症から網膜症の悪化までには数年〜十数年の長い期間があくことが多く、当時の病院にカルテが残っておらず、初診日の証明が難航するケースが非常に多く見られます。

3. 視力・視野障害における障害等級(1級〜3級)の基準

眼の障害による障害年金の審査は、主に「視力の低下」と「視野の欠損(視野狭窄)」の検査数値によって判定されます。

障害等級 視力障害の認定基準の目安 対象となる年金
1級 両眼の視力の和が0.04以下のもの 障害基礎年金
障害厚生年金
2級 両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
または、両眼の視力がそれぞれ0.1以下であって、かつ、両眼の視力の和が0.2以下のものなど
障害基礎年金
障害厚生年金
3級 両眼の視力がそれぞれ0.1以下に減じたもの 障害厚生年金のみ

※上記の視力は「矯正視力(メガネやコンタクトレンズで矯正した状態での視力)」を指します。
※初診日に「国民年金」へ加入していた場合は1級または2級のみが対象となります。「厚生年金」へ加入していた場合は3級(または障害手当金)でも受給できる可能性があります。
※視野障害(視野が狭くなる等)についても、専用の基準(ゴールドマン型視野計等の数値)が設けられており、基準を満たせば認定の対象となります。

4. 【2026年度】視力障害で受け取れる障害年金の金額目安

障害年金の給付額は、加入していた年金の種類(国民年金か厚生年金か)、障害等級、およびご家族(配偶者や子)の有無によって異なります。

4-1. 障害基礎年金(初診日に国民年金加入)

  • 1級:年額 1,059,125円(月額 約8.8万円)+ 子の加算
  • 2級:年額 847,300円(月額 約7.0万円)+ 子の加算

4-2. 障害厚生年金(初診日に厚生年金加入)

障害厚生年金の場合、障害基礎年金に加えて、現役時代の標準報酬月額や加入期間に応じた「報酬比例の年金」が上乗せして支給されます。

  • 1級:障害基礎年金1級 + 報酬比例の額(1.25倍)+ 配偶者加給年金
  • 2級:障害基礎年金2級 + 報酬比例の額 + 配偶者加給年金
  • 3級:報酬比例の額(最低保障額:年額 635,500円)

※障害年金は原則として非課税であるため、税金が引かれずにそのまま生活費にあてることができます。

5. 働きながらでも糖尿病性網膜症で障害年金は受け取れる?

精神疾患などでは「働いていること」が審査に影響しやすい傾向がありますが、視力障害や視野障害といった眼の障害については、働きながらでも障害年金を受給できる可能性が十分にあります。

眼の障害は、眼科の検査機器による客観的な数値(視力・視野の測定結果)によって障害の状態が明確に判断されます。

そのため、「検査数値が法令で定められた障害等級の基準を満たしているか」が最も重視されます。

ただし、診断書だけでなく、ご自身で作成する「病歴・就労状況等申立書」において、「視力低下により業務スピードが落ちている」「通勤時に危険を伴うため家族の送迎が必要」「文字の拡大ツール等の配慮を受けている」といった就労時の困難さや周囲のサポート状況をしっかりと書き添えることで、実態に即した適正な審査を受けやすくなります。

6. 糖尿病性網膜症の申請で失敗しないための注意点

糖尿病の合併症による障害年金申請は、手続きの難易度が比較的高いため注意が必要です。

初診日の証明が取れない

前述の通り、「最初に糖尿病で受診した日」が初診日となります。10年以上前のカルテが廃棄されているケースが多く、受診状況等証明書が取れない場合は、客観的な参考資料を集めて証明する専門的なノウハウが求められます。

診断書の検査項目の漏れ

眼科医の先生が障害年金用の診断書作成に慣れていない場合、必要な検査項目(矯正視力や特定の視野計による数値など)が漏れてしまったり、不備があったりして、年金機構から差し戻しを受けるリスクがあります。

申立書の内容が不十分

発症から現在までの経過を記載する「病歴・就労状況等申立書」で、視力低下によって日常生活(食事、着替え、外出など)にどれほどの支障が出ているかを具体的に伝え切れないと、適正な等級に認定されない恐れがあります。

7. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社会保険労務士事務所では、糖尿病性網膜症をはじめとする眼の疾患における障害年金申請を専門的にサポートしております。

古い初診日の特定が困難なケースでも、豊富な経験から解決策を見出します。

すどう社労士事務所の強み

  • 地域密着型の専門体制:越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート経験がございます(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅徒歩3分)。
  • 年間相談件数250件超えの実績:積み重ねたノウハウで、初診日特定が難しいケースや就労中の複雑な案件にも対応いたします。
  • 話しやすい女性相談員が在籍:体調や不安に寄り添い、丁寧かつ親身にお話をお伺いします。ご本人様はもちろん、ご家族様からのご相談も大歓迎です。
  • 納得のサポート料金:着手金や相談料に関するご心配を減らし、安心してご依頼いただける体系を整えています。

すどう社労士事務所の受給事例はこちらをご覧ください。

事務所のロゴ「ミモザ」に込めた想いについては、ミモザの由来をご覧ください。

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 昔すぎて糖尿病の初診病院にカルテがないと言われました。諦めるしかありませんか?
A. いいえ、諦める必要はありません。
当時の診察券やお薬手帳、健康診断の記録、糖尿病手帳、第三者による証明など、客観的な資料を複数組み合わせることで初診日を証明できる場合があります。
まずは一度、障害年金の専門家にご相談ください。
Q2. 片目だけの視力低下でも障害年金は受給できますか?
A. 片目のみの障害であっても、もう片方の眼の視力や状態によっては認定される可能性があります。
ただし、原則として障害年金は「両眼の視力(または視野)の状態」を総合的に評価して等級を判定します。
Q3. 糖尿病性腎症(人工透析)も併発している場合はどうなりますか?
A. 網膜症による「眼の障害」と、腎症(人工透析)による「腎疾患の障害」の両方がある場合、それぞれ個別に等級を判定した上で、併合して上位の等級に認定される可能性があります(併合認定)。
Q4. 障害年金をもらうと、将来の老齢年金が減らされてしまいますか?
A. 障害年金を受給したからといって、将来受け取る老齢年金が減額されることはありません。
要件を満たせば両方の権利を持ち、原則としてどちらか有利な方を選択して受給することになります。
Q5. 自分で申請するのと社労士に頼むのとでは何が違いますか?
A. 糖尿病の合併症による申請は初診日証明が極めて難解になることが多く、専門的な知識が必要です。
社労士に依頼することで、書類の不備による不支給リスクを減らし、見えない・見えづらい中での書類作成の大きな負担を軽減できます。

9. まとめ

糖尿病性網膜症による視力障害や視野狭窄は、生活や就労に大きな困難を伴うため、障害年金という大切なセーフティネットを活用することが重要です。

  • 糖尿病性網膜症など眼の合併症も障害年金の対象となる
  • 視力・視野の客観的な検査数値によって等級が判定される
  • 初診日は「眼科受診日」ではなく「糖尿病で初めて受診した日」になる点に要注意
  • 働きながらであっても、基準を満たせば受給の可能性がある
  • 手続きが非常に複雑なため、早めの専門家相談がポイント

ご相談について

糖尿病性網膜症により視力や視野が低下してくると、「今の仕事をいつまで続けられるか」「将来の生活費はどうなるか」という大きな不安に直面します。

見えづらさを抱えた状態で、昔の初診日を証明するための書類を集めたり、複雑な年金手続きをご自身で進めたりするのは、想像以上の負担となります。

状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。

ご家族からのご相談も歓迎しておりますので、お一人で抱え込まず、まずはご相談ください。

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監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。
うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

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