1型糖尿病で障害年金を申請! 成人・小児別の申請ポイント【社労士が解説】
1型糖尿病で障害年金の申請をお考えの方へ。
成人発症か小児発症(20歳前障害)か、それぞれの申請ポイントや認定基準を障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』がわかりやすく解説します。
インスリン治療を行っている場合の要件、申請時の注意点まで網羅してお届けいたします。
ご自身やご家族の申請で疑問や不安のある方はぜひご一読ください。
1型糖尿病でも、症状や日常生活・仕事への支障の程度に応じて障害年金を受給することができます。
毎日インスリン自己注射を行っていても血糖コントロールが困難な場合や、低血糖発作・併発症によって生活や労働に制限がある方が対象となります。
また、成人発症と小児発症(20歳未満)では、保険料の納付要件や申請時のポイントが異なりますので、正しい知識と準備が受給への第一歩となります。
この記事が向いている方
- 1型糖尿病と診断され、毎日のインスリン治療や体調管理で仕事・生活に支障が出ている方
- 1型糖尿病で障害年金がもらえるのか、どのような認定基準があるのか詳しく知りたい方
- 20歳未満(小児期)に1型糖尿病を発症し、20歳を迎えた(または迎える)お子様のご家族
- 成人になってから1型糖尿病を発症し、働きながら障害年金を受給できるか不安な方
- 埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市周辺)で障害年金専門の社労士を探している方
この記事の目次
- 1型糖尿病で障害年金はもらえる?受給の基本知識
- 1型糖尿病の障害年金認定基準と症状の目安
- 【成人発症】20歳以降に1型糖尿病と診断された方の申請ポイント
- 【小児発症】20歳未満で1型糖尿病と診断された方の申請ポイント(20歳前障害)
- 【2026年度】1型糖尿病で受け取れる障害年金の金額目安
- 1型糖尿病で障害年金を申請する5つのステップ
- 1型糖尿病の障害年金申請で失敗しないための重要注意点
- すどう社労士事務所のサポート体制と実績
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
1. 1型糖尿病で障害年金はもらえる?受給の基本知識
「障害年金は手足の障害や視覚・聴覚の障害、あるいは精神疾患のための制度」と思われがちですが、1型糖尿病のような内部障害・代謝疾患も明確な支給対象となっています。
1型糖尿病は、膵臓のβ細胞が壊れることでインスリンがほとんど分泌されなくなる自己免疫疾患です。
生涯にわたる毎日のインスリン自己注射や厳格な血糖管理が不可欠であり、頻発する低血糖発作や体調不良、併発症などにより、日常生活や就労に大きな困難を抱えるケースが少なくありません。
公的年金制度では、病気やケガによって日常生活や仕事に著しい制限が生じている場合、一定の支給要件を満たすことで障害年金が給付されます。
1-1. 障害年金を受給するための「3つの基本要件」
1型糖尿病で障害年金を申請するためには、以下の3つの基本要件を満たす必要があります。
- 初診日要件:1型糖尿病の症状で初めて医師の診療を受けた日(初診日)に、公的年金に加入していること。
- 保険料納付要件:初診日の前日時点で、一定以上の年金保険料を納めている(または免除手続きをしている)こと。(※20歳未満発症の場合は不要です)
- 障害認定日要件:初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日)、またはそれ以降に法令で定められた障害等級に該当していること。
2. 1型糖尿病の障害年金認定基準と症状の目安
1型糖尿病における障害年金の審査では、単に「1型糖尿病である」という病名だけでなく、「インスリン治療を行ってもなお血糖コントロールが困難であるか」「日常生活や労働にどれほどの支障が出ているか」が客観的に判定されます。
2016年(平成28年)の障害認定基準改正により、糖尿病の認定基準が整理され、インスリン治療を行っている1型糖尿病の方の判定要件が明確になりました。
2-1. 判定において重要となる検査項目・要件
- 90日以上継続して必要なインスリン治療を行っていること
- HbA1c値(9.0%以上など高値が持続しているか)
- 空腹時Cペプチド値(インスリン自己分泌能が著しく低下しているか)
- 意識障害を伴う重症低血糖発作の頻度や状況
- 日常生活での支障度(食事制限・体調調整・介助の必要性など)
2-2. 障害等級(1級〜3級)の目安
| 障害等級 | 状態の目安(1型糖尿病の場合) | 対象となる年金 |
|---|---|---|
| 1級 | インスリン治療を行っても血糖コントロールが極めて困難で、頻繁な低血糖発作や重篤な併発症があり、他人の援助がなければ日常生活がほとんどできない状態。 | 障害基礎年金 障害厚生年金 |
| 2級 | 必要なインスリン治療を行ってもなお血糖コントロールが困難(HbA1c高値やCペプチド低値、意識障害を伴う低血糖発作など)で、日常生活に著しい制限を受ける状態。 | 障害基礎年金 障害厚生年金 |
| 3級 | インスリン治療を行っても血糖コントロールが不良で、労働に著しい制限を受ける状態(職場で勤務制限や頻繁な体調調整が必要など)。 | 障害厚生年金のみ |
※初診日に「国民年金」へ加入していた方(または20歳未満発症の方)は1級・2級のみが対象となります。
初診日に「厚生年金」へ加入していた方は3級でも障害厚生年金を受給できる可能性があります。
3. 【成人発症】20歳以降に1型糖尿病と診断された方の申請ポイント
20歳を過ぎて会社員や主婦、学生などの時期に1型糖尿病を発症した場合の申請手順と重要ポイントを解説します。
3-1. 初診日の特定が重要
成人で1型糖尿病を発症した場合、急激な喉の渇きや倦怠感、体重減少などで受診した日、あるいは健康診断で高血糖を指摘されて初めて医療機関を受診した日が「初診日」となります。
初診日に加入していた年金制度によって、受給できる年金の種類(障害基礎年金または障害厚生年金)や等級の範囲が決定します。
初診時の病院と現在の主治医が異なる場合は、最初の病院で「受診状況等証明書」を発行してもらう必要があります。
3-2. 働きながら受給を目指す場合の配慮事項
1型糖尿病を抱えながら働いている場合でも、受給の可能性は十分にあります。
単に働いているという事実だけで判断されるのではなく、以下のような実態を「病歴・就労状況等申立書」や診断書でしっかり伝えることが大切です。
- 勤務時間中に定時での血糖測定やインスリン注射を行うための配慮を受けている
- 低血糖発作に備えて重労働や高所作業、危険作業から外してもらっている
- 体調不良による急な欠勤や早退、定期的な通院のための休暇が認められている
- 帰宅後は強い疲労感のため家事や身の回りのことが十分にできない
4. 【小児発症】20歳未満で1型糖尿病と診断された方の申請ポイント(20歳前障害)
幼少期や小児期、中高生時代(20歳未満)に1型糖尿病を発症された場合は、「20歳前傷病による障害基礎年金」の扱いとなります。
成人発症とは異なるいくつかの特徴があります。
4-1. 年金保険料の納付要件が不要
通常、障害年金の申請には初診日前の保険料納付実績が必要ですが、20歳未満で初診日がある場合は年金制度に加入していないため、保険料の納付要件は問われません。
未納期間があっても申請が可能です。
4-2. 障害認定日は「20歳に達した日」
20歳未満で発症した方の障害認定日は、「20歳の誕生日の前日(20歳に達した日)」となります。20歳の前前後3ヶ月以内の現症(病状)を記載した診断書を主治医に作成してもらい、20歳を迎えてから請求を行います。
(※すでに20歳を過ぎている方でも、過去に遡って、あるいは事後重症請求として申請可能です)。
4-3. 小児期の初診日証明と転院の壁
小児期に発症された場合、発症から20歳に達するまでに長期間が経過しており、小児科から成人内科へ転院しているケースが多く見られます。
最初の医療機関のカルテが廃棄されていることも珍しくありませんが、診察券やお薬手帳、身体障害者手帳の申請控え、母子手帳などを活用して初診日を証明する方法を検討します。
4-4. 本人所得による支給停止規定(所得制限)
20歳前障害の障害基礎年金は保険料を納付していない制度であるため、ご本人の前年所得が一定額(単身者の場合、2人世帯などの扶養親族数に応じた基準額)を超えると、年金額の半額または全額が支給停止となる所得制限が設けられています。
5. 【2026年度】1型糖尿病で受け取れる障害年金の金額目安
障害年金の給付額は、加入していた年金の種類(国民年金か厚生年金か)、障害等級、およびご家族の構成によって異なります。
5-1. 障害基礎年金(初診日に国民年金加入、または20歳前障害)
- 1級:年額 1,059,125円(月額 約8.8万円)+ 子の加算
- 2級:年額 847,300円(月額 約7.0万円)+ 子の加算
※生計を維持している18歳到達年度の末日までの子(障害がある場合は20歳未満)がいる場合、第1子・第2子は各年額約23.4万円、第3子以降は各年額約7.8万円が加算されます。
5-2. 障害厚生年金(初診日に厚生年金加入)
障害厚生年金の場合は、障害基礎年金に加えて、現役時代の標準報酬月額や加入期間に応じた「報酬比例の年金」が上乗せ支給されます。
- 1級:障害基礎年金1級 + 報酬比例の額(1.25倍)+ 配偶者加給年金
- 2級:障害基礎年金2級 + 報酬比例の額 + 配偶者加給年金
- 3級:報酬比例の額(最低保障額:年額 635,500円)
※障害年金は原則として非課税です。
所得税や住民税がかからないため、受け取った金額をそのまま生活費や医療費にあてることができます。
6. 1型糖尿病で障害年金を申請する5つのステップ
手続きは大きく分けて5つのステップで進めます。
身体的・精神的なご負担を減らすため、計画的に進めていきましょう。
初診日の確認と特定
1型糖尿病の症状(喉の渇き、倦怠感、健診の異常など)で初めて受診した病院を特定します。
受診状況等証明書の取得
初診の医療機関にて、初診日を証明するための「受診状況等証明書」を発行してもらいます。(初診病院と現主治医が同じ場合は不要)。
主治医へ診断書作成の依頼
現在の主治医に障害年金用の診断書作成を依頼します。
HbA1cやCペプチドの値、インスリン投与量、低血糖発作の頻度や日常生活の支障を正確に記載してもらうことが極めて重要です。
病歴・就労状況等申立書の作成
発症から現在までの経過、インスリン注射の状況、低血糖発作の頻度、日常生活や職場での困難さを本人が書面にまとめます。
年金事務所へ提出・審査
すべての必要書類を揃えて年金事務所へ提出します。
審査結果が出るまで通常約3〜4ヶ月かかります。
7. 1型糖尿病の障害年金申請で失敗しないための重要注意点
1型糖尿病の申請では、一般的な病気とは異なる専門的な書類チェックポイントが存在します。
数値データと実態の乖離
HbA1c値やCペプチド値といった血液検査データだけでなく、実際の低血糖発作の頻度や職場で受けている配慮などの「日常生活・就労の支障度」が診断書や申立書に正しく反映されていないと不支給の原因になります。
小児期の初診日証明の不備
20歳未満で発症したケースでは、病院のカルテ保存期間(5年)が経過していて初診日証明(受診状況等証明書)が取れないトラブルが多く見られます。
諦めずに第三者証明や補助資料を集める必要があります。
申立書と診断書の整合性
主治医の診断書の記載内容と、ご本人が作成した病歴・就労状況等申立書の内容に食い違いがあると、審査で疑義が生じて等級判断に悪影響を及ぼす可能性があります。
8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
すどう社会保険労務士事務所では、1型糖尿病をはじめとする内部障害や難病、精神疾患など、幅広い傷病での障害年金申請を専門にサポートしております。
すどう社労士事務所の強み
- 地域密着型の専門体制:越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート経験がございます(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅徒歩3分)。
- 年間相談件数250件超えの実績:1型糖尿病における複雑な初診日証明や、働きながらの申請ノウハウを蓄積しております。
- 丁寧なヒアリング体制:インスリン治療や体調変化に伴う日常生活のご苦労を丁寧にお伺いし、適切な書類作成をサポートいたします。ご家族様からのご相談も大歓迎です。
- 安心のサポート料金設定:明確な料金体系を整えており、安心してご相談いただける環境をご用意しています。
すどう社労士事務所の受給事例はこちらをご覧ください。
事務所のシンボルであるミモザの花に込めた想いについてはこちらでご紹介しています。
9. よくある質問
Q1. 1型糖尿病で働きながらでも障害年金は受け取れますか?
職場での勤務配慮(業務内容の制限、インスリン注射や血糖測定の時間の確保など)や、体調調整の必要性、日常生活での不便さなどを申立書等で客観的に証明することで、受給に至るケースは多数ございます。
Q2. 2型糖尿病でも障害年金の対象になりますか?
2型糖尿病の場合も、インスリン治療を行っても血糖コントロールが困難な場合や、糖尿病性壊疽、腎症(人工透析)、網膜症(視力障害)などの重篤な併発症がある場合は障害年金の支給対象となります。
Q3. 小児期に発症し、最初の病院のカルテが残っていない場合はどうすればいいですか?
あきらめずにすどう社労士事務所へご相談ください。
Q4. 20歳前障害の障害年金に所得制限はありますか?
20歳前障害に基づく障害基礎年金には、保険料を納付していない特性上、本人の前年所得に応じた支給停止規定(一定の所得額を超えると半額または全額支給停止)が設けられています。
Q5. インスリン注射を毎日打っていれば必ず受給できますか?
個別の状態により判断されます。
Q6. 過去に遡って障害年金をまとめて受け取る(遡及請求)ことは可能ですか?
Q7. 障害年金を申請したら会社や家族に知られてしまいますか?
10. まとめ
1型糖尿病は目に見えづらい苦労や毎日の厳しい体調管理が必要な疾患ですが、要件を満たすことで障害年金という重要な生活支援を受けることができます。
- 1型糖尿病も障害年金の正式な支給対象(1級〜3級)となる
- 成人発症(20歳以降)と小児発症(20歳未満)で納付要件や申請手順が異なる
- 働きながらであっても職場の配慮や体調の実態次第で受給の可能性がある
- 検査数値だけでなく日常生活・仕事への支障度を正しく書類に反映させることが重要
ご相談について
1型糖尿病を抱えながら、ご自身やお子様のために複雑な年金申請手続きを進めるのは大変な心身の負担となります。
「自分や子供の状態で申請できるのか」「昔の初診日証明が取れない」など、どんな小さな悩みでもご相談ください。
すどう社労士事務所では、ご相談者様の体調や状況に寄り添いながら、丁寧にお話をお伺いしております。
ご家族からのご相談も歓迎していますので、どうぞお気軽にご連絡ください。
無料相談のご予約方法
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お電話・LINE・メールよりご都合の良い方法でご相談ください。
監修者
障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。
うつ病・がん・脳血管障害・心疾患・1型糖尿病など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。
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