働きながら糖尿病で障害年金を受給する注意点を社労士が解説
働きながら糖尿病治療をしている方へ、障害年金を受給するための注意点や条件を障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』が解説します。
「働いていると受給できない」は誤解です。
人工透析中や合併症で就労に制限がある場合の等級基準、初診日の証明など、申請で失敗しないためのポイントを詳しくまとめました。
糖尿病で働きながら治療を続けている方でも、要件を満たせば障害年金を受給できる可能性は十分にあります。
「働いているから無理だろう」と諦めてしまう方は多いですが、人工透析を受けている場合や、糖尿病の合併症(腎症・網膜症など)により労働や日常生活に制限が出ている場合は、障害年金の対象となります。
初診日の特定や適切な診断書の準備を行うことが、受給への大きな一歩です。
この記事が向いている方
- 働きながら糖尿病治療を続けているが、体調不良で業務に支障が出ている方
- 糖尿病性腎症が進行し、人工透析を開始した(または開始予定の)方
- 糖尿病性網膜症や神経障害などの合併症で生活に不安を感じている方
- 「働いていると糖尿病では年金がもらえない」と聞いたことがある方
- 糖尿病の初診日がかなり昔で、どこから手続きを始めればよいか分からない方
- 埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市周辺)で障害年金専門の社労士を探している方
この記事の目次
- 働きながら糖尿病で障害年金はもらえる?
- 糖尿病で障害年金を受給するための「3つの基本要件」
- 糖尿病(合併症)における障害等級の基準
- 【2026年度】糖尿病で受け取れる障害年金の金額目安
- 働きながら糖尿病で障害年金を受け取るポイント
- 糖尿病で障害年金を申請する5つの手順
- 糖尿病の障害年金申請で失敗しないための注意点
- すどう社労士事務所のサポート体制と実績
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
1. 働きながら糖尿病で障害年金はもらえる?
「障害年金は働いていたらもらえない」と誤解されている方が多くいらっしゃいますが、糖尿病で働きながら障害年金を受給することは可能です。
障害年金の制度は、病気やケガによって日常の生活や仕事にどれだけ支障が出ているかを基準に判断されます。
働きながらであっても、人工透析のために時間を確保しなければならなかったり、合併症により業務内容に大きな制限を受けていたりする場合は、支給の対象となる可能性があります。
1-1. 糖尿病そのものだけでなく「合併症」が重要
糖尿病での障害年金申請において重要なのは、血糖値のコントロール状況だけでなく、「合併症によってどのような障害が生じているか」という点です。対象となる主なケースは以下の通りです。
- 糖尿病性腎症:腎機能が低下し、人工透析を導入しているケースなど
- 糖尿病性網膜症:視力の低下や視野の狭窄により、業務や生活に支障があるケース
- 糖尿病性神経障害:手足のしびれや痛み、壊疽(えそ)などにより歩行や動作が困難なケース
- 難治性糖尿病:インスリン治療を行っても血糖コントロールが極めて困難なケース(※厳格な基準あり)
ご自身の症状がどの程度影響を及ぼしているかを客観的に示すことが、受給への第一歩となります。
2. 糖尿病で障害年金を受給するための「3つの基本要件」
糖尿病やその合併症で障害年金を受給するためには、他の傷病と同様に、公的年金制度が定める3つの条件(要件)を満たす必要があります。
要件①:初診日要件
糖尿病の症状で「初めて医師の診療を受けた日(初診日)」に、国民年金または厚生年金に加入していることが条件です。
自覚症状がなく健康診断で異常を指摘され、その後に受診した日が初診日となるケースも多いため注意が必要です。
要件②:保険料納付要件
初診日の前日時点で、一定以上の年金保険料を納めている(または免除手続きをしている)必要があります。
未納期間が多いと、症状が重くても対象外となる場合があります。
要件③:障害認定日要件
初診日から原則1年6ヶ月経過した日(障害認定日)において、法令で定められた障害等級に該当する状態である必要があります。
ただし、人工透析を開始した場合は特例があり、「透析開始から3ヶ月を経過した日」が障害認定日となります。
3. 糖尿病(合併症)における障害等級の基準
糖尿病やその合併症の障害年金審査では、「日常生活や労働にどの程度の支障が出ているか」が判定の軸となります。
特に人工透析を受けている場合は、明確な基準が設けられています。
| 障害等級 | 状態の目安(糖尿病・合併症の場合) | 対象となる年金 |
|---|---|---|
| 1級 | 他人の援助を受けなければ日常生活がほとんどできない状態。 例:糖尿病性網膜症による失明など、極めて重度な合併症。 |
障害基礎年金 障害厚生年金 |
| 2級 | 日常生活に著しい制限を受ける状態。 例:人工透析を受けている場合(原則2級に該当)、重度の視力・視野障害など。 |
障害基礎年金 障害厚生年金 |
| 3級 | 労働が著しい制限を受けるか、労働に著しい制限を加えることを必要とする状態。 例:インスリン治療を行っても血糖コントロールが困難で労働制限がある場合など。 |
障害厚生年金のみ |
※人工透析を受けている方は原則として「2級」の認定となりますが、初診日に国民年金に加入していたか、厚生年金に加入していたかによって受け取れる年金の種類が変わります。
4. 【2026年度】糖尿病で受け取れる障害年金の金額目安
障害年金の給付額は、加入していた年金の種類(国民年金か厚生年金か)、障害等級、およびご家族の有無によって異なります。
4-1. 障害基礎年金(初診日に国民年金加入)
- 1級:年額 1,059,125円(月額 約8.8万円)+ 子の加算
- 2級:年額 847,300円(月額 約7.0万円)+ 子の加算
4-2. 障害厚生年金(初診日に厚生年金加入)
障害厚生年金の場合、障害基礎年金に加えて、現役時代の標準報酬月額や加入期間に応じた「報酬比例の年金」が上乗せして支給されます。
- 1級:障害基礎年金1級 + 報酬比例の額(1.25倍)+ 配偶者加給年金
- 2級:障害基礎年金2級 + 報酬比例の額 + 配偶者加給年金
- 3級:報酬比例の額(最低保障額:年額 635,500円)
※障害年金は原則として非課税であるため、税金が引かれずに全額を治療費や生活費にあてることができます。
5. 働きながら糖尿病で障害年金を受け取るポイント
糖尿病の合併症(特に人工透析など)を抱えながら働く場合、「働けているのだから障害の程度は軽い」と審査側に見なされないようにすることが重要です。
5-1. 職場からの配慮や就労の実態を伝える
働きながら受給を目指す場合は、以下のような「労働環境の配慮」や「就労の制限」を、病歴・就労状況等申立書等で客観的に伝えることが求められます。
- 人工透析のために時短勤務や、週の勤務日数を減らしてもらっている
- 体調不良時の欠勤や早退、中抜けなどが会社から認められている
- 視力低下や神経障害により、部署異動や業務内容の変更(軽作業への転換など)があった
- 周囲の同僚からのサポートがあって、初めて業務が成り立っている
- 勤務終了後は極度に疲労してしまい、帰宅後の家事が全くできない
単に「給与を得ている事実」だけで不支給となるわけではありません。就労におけるサポートの実情を客観的に証明することが大切です。
6. 糖尿病で障害年金を申請する5つの手順
手続きは大きく分けて5つの手順で進めます。初診日の証明や書類集めに時間がかかることが多いため、計画的に進めましょう。
初診日の確認・特定
糖尿病の疑いで初めて医師の診察を受けた日を特定します。
健康診断で指摘され、その後初めて受診した日が初診日となるケースが一般的です。
受診状況等証明書の取得
初診時の医療機関にて「初診日」を証明するための書類(受診状況等証明書)を発行してもらいます。
診断書の作成依頼(主治医へ)
合併症の症状に合わせた様式の診断書を主治医に依頼します(腎疾患用、眼の障害用など)。事前に日常生活や仕事での不便さをメモして渡すとスムーズです。
病歴・就労状況等申立書の作成
発症から現在までの通院歴や、日常生活・就労において受けている制限を本人が書面(申立書)にまとめます。
年金事務所へ提出・審査
すべての必要書類を揃えて年金事務所(または市区町村窓口)へ提出し、審査結果を待ちます(約3〜4ヶ月)。
7. 糖尿病の障害年金申請で失敗しないための注意点
糖尿病の障害年金申請では、他の疾患にはない特有の難しさがあります。
以下のポイントにつまずかないよう注意が必要です。
初診日の証明が難しい(カルテの廃棄など)
糖尿病は発症から重症化(透析開始など)までに10年以上の長い期間が空くことが多く、初診の病院にカルテが残っていないことで初診日証明につまずくケースが非常に多いです。
診断書の様式選択を間違える
糖尿病そのものではなく「合併症」の症状に合わせて診断書を選ぶ必要があります。
腎症なら「腎疾患」、網膜症なら「眼の障害」といった適切な様式を選択しなければ、正しい審査が受けられません。
就労状況が「軽度」に書かれてしまう
「働けている」という事実だけが強調され、会社からの配慮や実際の辛さが書類に反映されていないと、不支給や等級低下の原因となる可能性があります。
8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
すどう社会保険労務士事務所では、糖尿病(人工透析・網膜症・神経障害など)をはじめ、働きながら治療を続ける方の障害年金申請を専門にサポートしております。
すどう社労士事務所の強み
- 地域密着型の専門体制:越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート経験がございます(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅徒歩3分)。
- 困難な初診日証明にも対応:10年以上前のカルテがないケースでも、客観的証拠を集めて初診日を特定するノウハウがあります。
- 話しやすい女性相談員が在籍:体調や不安に寄り添い、丁寧にお話をお伺いします。ご本人様はもちろん、ご家族様からのご相談も大歓迎です。
- 納得のサポート料金:着手金や相談料に関するご心配を減らし、安心してご依頼いただける体系を整えています。
すどう社労士事務所の受給事例はこちらをご覧ください。
事務所が選ばれる理由はこちらから、事務所概要はこちらからご確認いただけます。
サポート料金についてはこちらをご確認ください。
ロゴマークである「ミモザの由来」については、こちらの記事で想いを綴っております。
9. よくある質問
Q1. 糖尿病で人工透析をしていますが、正社員として働きながらでも年金はもらえますか?
Q2. 10年以上前の健康診断で血糖値の高さを指摘されましたが、それが初診日になりますか?
Q3. 合併症の網膜症で視力が落ちました。眼科に行った日が初診日ですか?
Q4. カルテが破棄されていて初診日の病院から証明書が取れません。どうすればいいですか?
Q5. 1型糖尿病でも障害年金の対象になりますか?
1型糖尿病で適切なインスリン治療を行っていても血糖コントロールが極めて困難であり、日常生活や就労に著しい制限が生じている場合、等級に該当する可能性があります。
Q6. 自分で申請するのと社労士に頼むのとでは何が違いますか?
障害年金専門の社労士に依頼することで、書類の不備を防ぎ、働きながらでも適切な配慮状況を審査側に的確に伝えるサポートが受けられます。
10. まとめ
糖尿病の治療をしながら働くことは、体力的にも精神的にも大きな負担が伴います。
働きながらであっても、正しい手順を踏めば障害年金は大切なセーフティネットとなります。
- 働きながらでも、人工透析や合併症の状況次第で障害年金は受給できる
- 糖尿病の申請は「初診日の証明」が古くて難航しやすい
- 職場からの配慮や就労の実態を「申立書」で的確に伝えることが重要
- 合併症の種類(腎症・網膜症など)に合った診断書を準備する
ご相談について
働きながらの治療や人工透析による通院で忙しい中、ご自身で複雑な年金申請手続きや昔のカルテ探しを進めるのは、想像以上の負担となります。
「自分の状態で申請できるのだろうか」「昔すぎて初診日がいつか分からない」など、どんな小さな疑問でも構いません。
すどう社労士事務所では、ご相談者様の体調やお仕事の状況に配慮しながら、具体的な進め方を無料相談で個別にご案内しています。
ご家族からのご相談も歓迎しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
無料相談のご予約方法
すどう社労士事務所
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監修者
障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。
うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。
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