人工骨頭挿入置換術で障害年金はもらえる?【社労士が解説】
股関節などの病気で人工骨頭挿入置換術や人工関節置換術を受けた方は、障害年金(3級)を受給できる可能性があります。
本記事では、受給の条件や対象となる厚生年金と国民年金の年金制度の違い、働きながらでも受給できるか等、障害年金専門の『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』がわかりやすく解説します。
人工骨頭挿入置換術や人工関節置換術を受けた方は、障害年金の対象となります。
原則として「障害等級3級」に認定されるため、初診日要件などの基本条件を満たしていれば、働きながらでも給付の対象になります。
ただし、初診日時点で加入していた年金制度(厚生年金か国民年金か)によって受給の可否が大きく変わるため、正しい知識と慎重な準備が必要です。
この記事が向いている方
- 股関節の病気やケガで人工骨頭挿入置換術を受けた方、または予定している方
- 手術後に職場復帰したが、障害年金をもらえるのか知りたい方
- 「人工関節を入れたら障害年金がもらえる」と聞いたことがある方
- 初診日が国民年金か厚生年金かで、自分が対象になるか不安な方
- 埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市周辺)で障害年金専門の社労士を探している方
この記事の目次
- 人工骨頭挿入置換術で障害年金は対象になる?
- 障害年金を受給するための「3つの基本要件」
- 人工骨頭・人工関節における「障害認定日の特例」
- 障害等級の基準は原則「3級」(年金制度に注意)
- 【2026年度】受け取れる障害年金の金額目安
- 働きながらでも障害年金は受け取れる?
- 申請で失敗しないための注意点
- すどう社労士事務所のサポート体制と実績
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
1. 人工骨頭挿入置換術で障害年金は対象になる?
「障害年金」と聞くと、生まれつきの障害や寝たきりの状態をイメージされる方が多いですが、病気やケガの治療として人工骨頭挿入置換術や人工関節置換術を受けた場合も、障害年金の立派な支給対象となります。
もとの関節を取り除き、人工の関節に置き換える手術は、身体の機能に永続的な変化をもたらすため、国の制度として明確に障害状態として認められているのです。
1-1. 原因となる主な傷病名
人工骨頭や人工関節の手術に至る原因は様々ですが、主に以下のような傷病が対象となります。
- 変形性股関節症
- 大腿骨頭壊死症(特発性大腿骨頭壊死症など)
- 関節リウマチ
- 大腿骨頸部骨折などのケガ
- 先天性股関節脱臼(成人後に悪化した場合など)
原因が病気であっても、事故などのケガであっても、要件を満たせば障害年金の対象となる可能性があります。
2. 障害年金を受給するための「3つの基本要件」
人工骨頭を挿入したからといって、自動的に年金が振り込まれるわけではありません。
他の傷病と同様に、公的年金制度が定める以下の「3つの要件」をすべて満たす必要があります。
要件①:初診日要件
人工骨頭挿入の原因となった傷病で、初めて医師の診療を受けた日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していることが必須条件です。
要件②:保険料納付要件
初診日の前日時点で、一定以上の年金保険料を納めている(または免除等の手続きをしている)必要があります。
長期間の未納がある場合は対象外となる恐れがあります。
要件③:障害認定日要件
原則として、初診日から1年6ヶ月経過した日(障害認定日)において、法令で定められた障害等級に該当している必要があります。
3. 人工骨頭・人工関節における「障害認定日の特例」
障害年金には「初診日から1年6ヶ月待たなければ申請できない」という原則ルールがありますが、人工骨頭や人工関節の手術を受けた場合には、有利な「特例」が存在します。
初診日から1年6ヶ月以内に手術をした場合
初診日から1年6ヶ月が経過する前に人工骨頭や人工関節を挿入する手術を行った場合、「その手術を行った日」が障害認定日となります。
- メリット:1年6ヶ月待たずに、手術後すぐに障害年金の申請準備を始めることができます。
※ただし、初診日から1年6ヶ月以上経過してから手術を行った場合は、原則通り「1年6ヶ月経過日」が障害認定日となります。
4. 障害等級の基準は原則「3級」(年金制度に注意)
人工骨頭挿入置換術・人工関節置換術を受けた場合の障害等級は、原則として「3級」に認定されます。
ここで最も注意しなければならないのが、初診日に加入していた年金制度の種類です。
| 初診日に加入していた年金 | 受給できる障害年金の種類 | 3級の受給可否 |
|---|---|---|
| 厚生年金(会社員・公務員など) | 障害厚生年金(1級〜3級) | 〇 受給対象になる |
| 国民年金(自営業・主婦・学生など) | 障害基礎年金(1級〜2級のみ) | × 原則として受給できない |
表の通り、障害基礎年金(国民年金)には「3級」が存在しません。
そのため、初診日に国民年金に加入していた方は、人工骨頭を入れただけでは2級の基準を満たさず、不支給となる可能性が極めて高くなります。
(※両足の手術をしており、日常生活に著しい支障がある場合などは2級に該当する可能性もあります)
5. 【2026年度】受け取れる障害年金の金額目安
初診日に厚生年金に加入しており、無事に障害等級3級に認定された場合、支給される金額はご本人の現役時代の給与(標準報酬月額)や加入期間によって計算されます。
障害厚生年金 3級の給付額
- 報酬比例の年金額が支給されます。
- 給与が低かった方や加入期間が短い方でも、最低保障額(年額 635,500円/月額 約5.2万円)が確保されています。(2026年度時点)
- ※3級の場合、配偶者加給年金や子の加算はありません。
障害年金は原則として非課税です。
確定申告の必要もなく、全額をご自身の生活費や通院費にあてることができます。
6. 働きながらでも障害年金は受け取れる?
「手術をして職場に復帰し、お給料をもらっているから障害年金はもらえないのでは?」と誤解されている方が非常に多くいらっしゃいます。
人工骨頭の場合は「就労していても受給可能」
精神疾患などの場合は「働けている=症状が軽い」と判断されやすい傾向がありますが、人工骨頭や人工関節といった「肢体の障害」は、身体の構造そのものが欠損・置換されている状態です。
そのため、どれだけ高いお給料を稼いでいても、フルタイムで働いていても、原則として3級の認定を受けることができます。
- 仕事への復帰は支給のマイナス評価にはなりません。
- 所得制限も原則ありません(※20歳前傷病による障害基礎年金などを除く)。
安心して社会復帰を目指しながら、年金の申請手続きを進めることが可能です。
7. 申請で失敗しないための注意点
人工骨頭の申請は「手術をした事実」があるため比較的認定されやすい傾向にありますが、書類上の不備で不支給となってしまう落とし穴が存在します。
初診日の証明が取れない(カルテ破棄)
股関節の痛みは長年かけて進行することが多く、10年以上前の小さな整形外科が初診日となるケースが多々あります。
カルテの保存期間(5年)が過ぎて破棄されていると、初診日証明で大きくつまずきます。
先天性疾患との因果関係
「先天性股関節脱臼」が原因の場合、初診日が「出生日」や「幼少期」とみなされることがあります。
この場合、国民年金(20歳前傷病)の扱いとなり、3級が存在しないため不支給となるリスクがあります。社会的治癒などの専門的な反論が必要になる場合があります。
診断書の記載漏れ
医師が手術部位の可動域や筋力の数値を正確に診断書に記載してくれないと、審査機関に障害の状態が正しく伝わらず、本来通るはずの申請が保留されることがあります。
8. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
すどう社会保険労務士事務所では、人工骨頭挿入置換術・人工関節置換術をはじめ、肢体の障害や精神疾患など、幅広い傷病での障害年金申請を専門にサポートしております。
すどう社労士事務所の強み
- 地域密着型の専門体制:越谷市・さいたま市・春日部市・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート経験がございます(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅徒歩3分)。
- 年間相談件数250件超えの実績:積み重ねたノウハウで、初診日特定が難しいケースや、社会的治癒の主張が必要な複雑な案件にも対応いたします。
- 話しやすい女性相談員が在籍:体調や不安に寄り添い、丁寧かつ親身にお話をお伺いします。ご本人様はもちろん、ご家族様からのご相談も大歓迎です。
- 納得のサポート料金:着手金や相談料に関するご心配を減らし、安心してご依頼いただける体系を整えています。サポート料金についてはこちら
当事務所の受給事例はこちらをご覧ください。
事務所のロゴマークである「ミモザ」に込めた想いも公開しております。
9. よくある質問(FAQ)
Q1. 人工骨頭と人工関節で、障害年金の扱いに違いはありますか?
Q2. 両足に人工関節を入れた場合、等級は2級に上がりますか?
Q3. 初診日の病院が昔すぎてカルテがない場合はどうすればいいですか?
Q4. 手術から数年経っていますが、今からでも申請できますか?
Q5. 障害者手帳を持っていなくても障害年金は申請できますか?
Q6. 自分で申請するのと社労士に頼むのとでは何が違いますか?
10. まとめ
人工骨頭挿入置換術や人工関節置換術を受けた場合、障害年金は手術後の生活を支える非常に重要な経済的サポートとなります。
- 人工骨頭・人工関節は原則として「障害等級3級」の対象となる
- 3級は「初診日に厚生年金に加入していた方」が受給できる
- 手術日が初診日から1年6ヶ月以内なら、その日が障害認定日になる
- 働きながらでも受給が可能であり、所得制限は原則ない
- 古い初診日の証明や書類作成には専門的なノウハウが必要
ご相談について
人工骨頭や人工関節の手術を控えている方や、すでに手術を終えてリハビリ・職場復帰を目指している方にとって、初診日の証明を集めたり、複雑な障害年金の申請書類を作成するのは、想像以上の負担となります。
「自分の場合は厚生年金か国民年金か分からない」「初診の病院が廃院している」など、状況に応じた具体的な進め方については、無料相談で個別にご案内しています。
ご家族からのご相談も歓迎しておりますので、お一人で悩まずに専門家にお任せください。
無料相談のご予約方法
すどう社労士事務所
お電話・LINE・メールよりご都合の良い方法でご相談ください。
監修者
障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。
うつ病・がん・脳血管障害・心疾患など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。
投稿者プロフィール

最新の投稿
- 10月 5, 2026コラム働きながら糖尿病で障害年金を受給する注意点を社労士が解説
- 10月 5, 2026コラム糖尿病の障害年金診断書のポイント【社労士が解説】
- 10月 5, 2026コラム1型糖尿病で障害年金を申請! 成人・小児別の申請ポイント【社労士が解説】
- 10月 5, 2026コラム糖尿病性神経障害の障害年金申請ポイント【社労士が解説】

初めての方へ
