糖尿病で障害年金はもらえる?認定基準や申請のポイント【社労士が解説】

糖尿病でも障害年金を受給できることをご存じですか?

本記事では、糖尿病が原因で障害年金を申請するポイントを『すどう社労士事務所 須藤智(すどうさとし)』が分かりやすく解説いたします。

インスリン療法、糖尿病網膜症・壊疽・人工透析などの合併症による障害年金の認定基準。
受給要件、年金額、働きながら申請する場合などを網羅してお届けします。

埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市)で障害年金のご相談なら、実績豊富な当事務所へご相談ください。

 

糖尿病が原因で障害年金の受給が決定した事例

 

 

【結論】

糖尿病やその合併症(糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害など)は、障害年金の支給対象です。

「糖尿病のような持病では障害年金はもらえない」「人工透析を開始してからでないと対象にならない」と思っている方が多いようです。
90日以上の適切なインスリン療法を行っても血糖コントロールが困難な場合や、合併症によって日常生活・仕事に著しい支障が生じている場合は受給できる可能性があります。
正確な要件の確認と適切な手続きを行うことが受給への大きな一歩となります。

この記事が向いている方

  • 糖尿病の治療中(インスリン注射など)で、強い倦怠感や体調不良があり思うように働けない方
  • 糖尿病性腎症が進行し、人工透析(血液透析・腹膜透析)を導入された方・指示されている方
  • 糖尿病性網膜症により視力が低下したり視野が狭くなったりして生活や仕事に支障がある方
  • 糖尿病性神経障害による手足の痛み・痺れや、足の壊疽(えそ)などで歩行や日常動作が困難な方
  • 「糖尿病で障害年金がもらえるのか」「どのような条件を満たせば受給できるのか」知りたい方
  • 埼玉県(さいたま市・越谷市・春日部市・草加市周辺)で障害年金専門の社労士を探している方

この記事の目次

  1. 糖尿病でも障害年金はもらえる?対象となる基準とは
  2. 障害年金を受給するための「3つの基本要件」
  3. 糖尿病(合併症含む)における障害等級(1級〜3級)の基準
  4. 糖尿病による主な合併症と障害年金(腎症・網膜症・神経障害)
  5. 【2026年度】糖尿病で受け取れる障害年金の金額目安
  6. 働きながら糖尿病で障害年金を受給することは可能?
  7. 糖尿病で障害年金を申請する5つの手順
  8. 糖尿病の障害年金申請で失敗しないための注意点
  9. すどう社労士事務所のサポート体制と実績
  10. よくある質問(FAQ)
  11. まとめ

1. 糖尿病でも障害年金はもらえる?対象となる基準とは

「障害年金は事故によるケガや生まれつきの障害、あるいはうつ病などの精神疾患のためのもの」と思われている方が少なくありません。
しかし、公的年金制度における障害年金は、糖尿病のような代謝障害や内臓疾患も明確な支給対象としています。

糖尿病は進行すると全身の血管や神経に重大な影響を及ぼし、日常生活や就労に著しい制限をもたらします。
障害年金では、糖尿病そのものによる代謝障害だけでなく、糖尿病が原因で発症した様々な合併症についても認定基準が設けられています。

1-1. 糖尿病における2つの受給パターン

糖尿病で障害年金を申請する場合、大きく分けて以下の2つのパターンがあります。

  • 糖尿病本体(代謝障害)による申請:インスリン療法を行ってもなお血糖コントロールが著しく不良で、日常生活や労働に著しい制限がある場合。
  • 合併症(腎症・網膜症・神経障害など)による申請:糖尿病が原因で人工透析が必要になったり、視力が低下したり、手足の壊疽や麻痺が生じたりした場合。

特に合併症が出現している場合は、障害の程度に応じて高い等級に認定される可能性が高まります。

2. 障害年金を受給するための「3つの基本要件」

糖尿病で障害年金を受給するためには、傷病名にかかわらず公的年金制度が定める3つの基本要件をすべて満たす必要があります。

要件①:初診日要件

糖尿病の症状で初めて医師の診療を受けた日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していることが必須です。
健康診断で異常を指摘されて受診した日が初診日となるケースもあります。

要件②:保険料納付要件

初診日の前日時点で、初診日がある月の前々月までの加入期間において、一定以上の年金保険料を納めている(または免除手続きをしている)必要があります。

要件③:障害認定日要件

原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日(障害認定日)、または人工透析を開始した日などの特例日において、法令で定められた障害等級に該当している必要があります。

3. 糖尿病(合併症含む)における障害等級(1級〜3級)の基準

糖尿病およびその合併症による障害年金の審査では、身体の機能障害の程度や「日常生活・仕事にどれほどの制限が生じているか」が総合的に判断されます。

障害等級 状態の目安(糖尿病・合併症の場合) 対象となる年金
1級 他人の援助を受けなければ日常生活がほとんどできない状態(両眼の視力喪失、重度の腎不全による寝たきり状態など) 障害基礎年金
障害厚生年金
2級 日常生活に著しい制限を受ける状態(人工透析を実施している、視力が著しく低下している、歩行困難など) 障害基礎年金
障害厚生年金
3級 労働が著しい制限を受けるか、労働に著しい制限を加えることを必要とする状態(難治性糖尿病でインスリン療法+一定のHbA1c値など) 障害厚生年金のみ

※初診日に「国民年金」へ加入していた場合は1級または2級のみが対象となります。「厚生年金」へ加入していた場合は3級や障害手当金(一時金)の受給可能性があります。

4. 糖尿病による主な合併症と障害年金(腎症・網膜症・神経障害)

糖尿病は「万病の元」とも呼ばれ、長期にわたる高血糖状態によって多様な合併症を引き起こします。
どの合併症で申請するかによって診断書の種類や審査基準が異なります。

4-1. 糖尿病性腎症(人工透析など)

糖尿病性腎症が進行して腎不全となり、人工透析(血液透析または腹膜透析)を開始した場合、原則として「障害等級2級」に認定されます。
人工透析を受けている方は、初診日要件と納付要件を満たしていれば受給できる可能性が非常に高い区分です。

4-2. 糖尿病性網膜症(視覚障害)

糖尿病性網膜症によって眼の底にある血管が傷つき、視力障害や視野障害が生じた場合、視覚障害の認定基準に基づいて審査が行われます。
両眼の視力の和や視野の広さによって1級〜3級が判定されます。

4-3. 糖尿病性神経障害・壊疽(肢体障害)

手足の激しい痛みや麻痺、血流障害による足の切断(壊疽)などが生じた場合は、肢体の障害認定基準が適用されます。
車椅子の使用や歩行困難、装具の必要性などが認定のポイントとなります。

5. 【2026年度】糖尿病で受け取れる障害年金の金額目安

障害年金の給付額は、初診日に加入していた年金の種類(国民年金か厚生年金か)、障害等級、および配偶者や給付対象となるお子様の有無によって異なります。

5-1. 障害基礎年金(初診日に国民年金加入)

  • 1級:年額 1,059,125円(月額 約8.8万円)+ 子の加算
  • 2級:年額 847,300円(月額 約7.0万円)+ 子の加算

5-2. 障害厚生年金(初診日に厚生年金加入)

障害厚生年金の場合、障害基礎年金に加えて現役時代の標準報酬月額や加入期間に応じた「報酬比例の年金」が上乗せして支給されます。

  • 1級:障害基礎年金1級 + 報酬比例の額(1.25倍)+ 配偶者加給年金
  • 2級:障害基礎年金2級 + 報酬比例の額 + 配偶者加給年金
  • 3級:報酬比例の額(最低保障額:年額 635,500円)

※障害年金は原則として非課税であるため、所得税や住民税がかからず手元にそのまま残ります。

6. 働きながら糖尿病で障害年金を受給することは可能?

「会社に勤めて給料をもらっていると障害年金は支給されないのではないか」とご心配される方が多くいらっしゃいます。
しかし、糖尿病での障害年金申請において、就労中であることが直ちに不支給の理由になるわけではありません。

6-1. 就労中でも受給が認められやすいケース

例えば、以下のような実情がある場合、働きながらでも障害年金の受給が考慮されます。

  • 人工透析を受けるために週3回の通院が必要であり、勤務時間の短縮や休みの配慮を受けている
  • インスリン注射や低血糖症状への対応のため、職場の理解とサポートのもとで業務量を軽減してもらっている
  • 身体のだるさや視力低下により、軽易な作業に制限してもらっている
  • 退社後は疲弊しきってしまい、家事や日常の身の回りのことが一人では満足にできない

重要なのは、「どのような配慮を受けて働いているか」「仕事以外の生活面でどれほどの支障があるか」を診断書や申立書でしっかりと証明することです。

7. 糖尿病で障害年金を申請する5つの手順

糖尿病での障害年金申請は、初診日の特定や適切な診断書の作成など専門的なステップが多く含まれます。

1

初診日の確認・特定

糖尿病症状で初めて医療機関を受診した日、または健康診断で異常を指摘され精密検査を受けた日を特定します。

2

受診状況等証明書の取得

初診時の医療機関で「受診状況等証明書(初診日証明)」を発行してもらいます。

3

診断書の作成依頼(主治医へ)

現在の主治医に障害年金用の診断書作成を依頼します。
合併症の種類(腎臓・眼・肢体など)に適した様式を選択します。

4

病歴・就労状況等申立書の作成

発症から現在までの治療経過や、日常生活・仕事での困難さを本人が書面(申立書)に正確にまとめます。

5

年金事務所へ提出・審査

必要書類をすべて揃えて年金事務所へ提出し、審査結果を待ちます(結果通知まで約3〜4ヶ月)。

8. 糖尿病の障害年金申請で失敗しないための注意点

糖尿病の障害年金申請では、書類の書き方や初診日の取り扱いによって不支給となってしまうケースがあります。

初診日の勘違い・証明不足

「人工透析を始めた日」や「網膜症と診断された日」を初診日と誤解しがちですが、原則として「糖尿病で初めて医師にかかった日」が初診日となります。

診断書様式の選択ミス

糖尿病本体の認定(腎臓・代謝用)なのか、視覚障害や肢体障害なのかによって提出すべき診断書様式が異なります。

日常生活の辛さが伝わっていない

主治医に普段の生活の辛さや職場で受けている配慮を伝え切れていないと、実情より軽い内容の診断書が作成される恐れがあります。

9. すどう社労士事務所のサポート体制と実績

すどう社会保険労務士事務所では、糖尿病や人工透析、糖尿病網膜症をはじめとする多様な症例の障害年金申請を専門的にサポートしております。

すどう社労士事務所の強み

  • 地域密着型の専門体制:さいたま市・越谷市・春日部市・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で豊富なサポート実績がございます(JR南越谷駅・東武スカイツリーライン新越谷駅徒歩3分)。
  • 年間相談件数250件超えの実績:初診日の特定が難しいケースや複数合併症の併合申請など、複雑な案件にも柔軟に対応いたします。
  • 親身で丁寧なヒアリング:ご本人様はもちろん、ご家族様からのご相談も大歓迎です。体調を優先した丁寧な対応を心がけております。
  • 明確な料金体系:安心してご依頼いただけるよう、事前の説明と分かりやすい費用構成を整えています(詳細はサポート料金をご覧ください)。

すどう社労士事務所の受給事例はこちらをご覧ください。

事務所の名称「ミモザ」に込めた想いについてはミモザの由来にてご紹介しています。

10. よくある質問

Q1. 糖尿病でインスリン注射をしていても、働いていれば障害年金はもらえませんか?
A. いいえ、受給できる可能性はあります。
インスリン療法を行っていても血糖コントロールが著しく不良である場合や、職場で業務軽減などの特別な配慮を受けている実情を客観的に証明できれば支給対象となり得ます。
Q2. 糖尿病で人工透析を始めたのですが、いつから申請できますか?
A. 人工透析(血液透析・腹膜透析)を開始した場合は特例が適用され、人工透析を開始した日から3ヶ月を経過した日が障害認定日となります(初診日から1年6ヶ月を待つ必要がありません)。
Q3. 健康診断で血糖値が高いと指摘された日が初診日になりますか?
A. 健康診断の時点では原則として初診日になりませんが、その健診結果を受けて初めて医療機関を受診した日が初診日となるケースが一般的です。
ただし健診結果の扱いについては個別の判断が必要となる場合もあります。
Q4. 糖尿病性網膜症と糖尿病性腎症の両方がある場合、どう申請すればいいですか?
A. 眼の障害と腎臓の障害の双方について診断書を作成してもらい、「併合(認定基準の組み合わせ)」として申請することができます。
これにより障害等級が繰り上がる可能性があります。
Q5. 過去に遡って障害年金をまとめて受け取る(遡及請求)ことはできますか?
A. 障害認定日(人工透析開始日等を含む)の時点で障害等級に該当していたことが過去の診断書等で証明できれば、時効(最長5年分)の範囲内で遡って一括受給できる可能性があります。
Q6. 初診日の病院が廃院していてカルテがない場合は申請を諦めるべきですか?
A. 諦める必要はありません。診察券、お薬手帳、当時の調剤調書、第三者証明などの関連資料を活用することで初診日を証明できる場合があります。
お気軽に障害年金専門『すどう社労士事務所』にご相談ください。
Q7. 自分で申請手続きを行うのと社労士に依頼するのでは何が違いますか?
A. 障害年金専門の社労士に依頼することで、書類の不備や初診日証明でのトラブルを防ぎ、受給の可能性を最大限高めることができます。
また手続きにかかる体力的・精神的負担を大幅に軽減できます。

11. まとめ

糖尿病およびその合併症による生活や就労の困難は、障害年金という公的支援を受ける正当な理由となります。

  • 糖尿病本体(難治性糖尿病)だけでなく、腎症・網膜症・神経障害などの合併症も対象となる
  • 人工透析を開始した場合は原則「障害等級2級」の対象となる
  • 働きながらであっても、職場の配慮や日常の支障の程度により受給できる可能性がある
  • 初診日の特定や適切な診断書様式の選択が成功のカギとなる

ご相談について

糖尿病の療養を続けながら、複雑な年金申請手続きをご自身だけで進めるのは大きな心身の負担となります。
「自分の症状で対象になるのか」「初診日の証明ができるか不安」など、どのようなお悩みでも結構です。

すどう社労士事務所では、ご相談者様の体調やご事情に寄り添い、丁寧に対応しております。
ご家族からのご相談も歓迎していますので、お気軽にお問い合わせください。

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監修者

須藤 智
社会保険労務士 / すどう社労士事務所 代表

障害年金専門社労士として、さいたま市・越谷・春日部・草加市・川口市を中心に、埼玉県全域で年間250件超えのご相談を受けている。うつ病・がん・脳血管障害・心疾患・糖尿病など、幅広い傷病の障害年金申請をサポート。

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